東京発・現役大学生の次世代ソウルバンド、Billyrromが語る音楽ルーツ

ーMolさんはどんな音楽に影響を受けましたか?

Mol:インコグニートやアース・ウィンド・アンド・ファイヤー、あと80年代90年代のシーンに風穴を開けたポップス、カイリー・ミノーグとかユーリズミックスとかが家の中でずっと流れていて、僕も自然とそれを好きになっていきました。自分で一番かっこいいと思ってディグったアーティストはマイケル・ジャクソンですね。僕の音楽的なルーツはそこらへんで、ガチガチのブラック・ミュージックというよりはポップス寄りだと思います。

ーMolさんのファルセットのハイトーンボイスがBillyrromの魅力の一つだと思いますが、ボーカリゼーションに関してもマイケル・ジャクソンからの影響はあると思われますか?

Mol:そんなに意識したことはないんですけど、多分そうなんだと思いますね。聴いてきてかっこいいと思ってきたものが自然と出ているんだと思います。

ーMolさんの歌う姿からは70sから90sを代表するポップ・スターたちの面影を感じました。

Mol:そうですね。それこそアース・ウィンド・アンド・ファイヤーは当時高音で歌うアーティストがいなかった中で「セプテンバー」みたいな高音で歌うヒット曲を連発して時代を獲ったわけだから、それはすごいかっこいいと思いますし自分の音楽にも影響があると思いますね。



ーRinさんはどんな音楽を聴いてきたんですか?

Rin:一番はRIP SLYMEですね。ずっと車でかかっていました。最近こうやってインタビューさせていただく機会があって、自分のルーツについて考えた時にRIP SLYMEを聴き直していたんですけど、意外とバンドサウンドの曲、ファンキーな曲、めちゃめちゃギターがかっこいい曲があったりして、その時自分はラップを聴いていると思っていたんですけど、その周りのサウンドも結構聴いていたんだなと思いました。RIP SLYMEが結果的に自分のルーツとして色んなものを取り込める機会になっていたんだなと思います。

ーRinさんのギタープレイの中ではグルーヴの真髄とも言えるファンキーなカッティングが多用されていますよね。

Rin:自分としてはやりたいプレイ、曲にハマるプレイ、好きなプレイは結構違くて、1人のギタリストを参考にするというよりはプレイに合わせてギタリストを参考にさせてもらうことが多いですね。カッティングでいうとチャカ・カーンのバックギタリストのトニー・メイデンを参考にしたりします。あとジャミロクワイの後期の方のギタリストでロブ・ハリスって人がいるんですけど、この人の曲におけるポジションの取り方は参考にしますね。カッティングの中でもフレーズっぽいものだと前に出過ぎるから、コードっぽいカッティングだけど一癖あるものを弾いたり。自分としてはカッティングもリズム隊だと思っていて、カッティングのリズムが8分を取るのか16分を取るのかで曲の印象も変わってくる。そういうことに気付き始めたタイミングで見たのがロブ・ハリスだったので影響は大きいかもしれないです。

ー自分の好きなギタープレイを全面に出すというよりは曲の良さを引き出すプレイの方が大事だなという感じですか?

Rin:そうですね。言ったら8割はバッキングなわけで、バッキングが良くなかったらギターをやる人間としてどうなのかと思うのでそっちの方が最近は大事だと思いますね。

Rolling Stone Japan 編集部

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