東京発・現役大学生の次世代ソウルバンド、Billyrromが語る音楽ルーツ

ーバンド結成の経緯について教えてください。

Mol:元々は僕とRinで始めて、ベースとドラムを入れて4ピースのバンド体制になりました。結成の経緯は、簡単に言うと地元の仲良い友達同士で組んだんです。コロナ禍で大学もオンラインになり時間を持て余していた時に、学校帰りにふと「バンドやんね?」って言われて「あ、いいよ」みたいな軽い感じで(笑)。最初は遊びだったんですけど、いざ2人でデモを作ったら、やっぱりバンドセットで合わせたいと思うようになって。軽音でベースをやってたwatabikiと、Shunsukeは楽器未経験だったんですけどRinが無理矢理電子ドラムを買わせて練習させて、4ピースバンドを結成しました(笑)。

ーその後、LenoさんとHaraさんが加入されたタイミングはいつだったんですか?

Mol:初ライブをする時にアーティスト写真を誰に撮ってもらおうかってなって。たまたま共通の知人を介して出会ったHaraに写真を撮ってもらいたいと思い、DMを送ってそこから気づいたら5人になっていましたね(笑)。写真を撮ってもらった後も裏方としてずっと付いてくれるようになり、そこから5人になりました。

watabiki:最初HaraがディレクターとしてMVを撮っていて、あとライブの時にバックで流れる映像を演出するVJをやっていたんですけど、音も出したいってことで今はDJとMPCをやっています。

Hara:キーボディストのLenoは、地元が僕らと同じ町田市で僕と小中の幼馴染です。彼が鍵盤をやっていたので、このバンドに合うんじゃないかなと思って誘いました。

Leno:元々自分一人でトラックメイクまがいのことをやっていたんですけど、あまり納得いってなくて。バンドに誘われたタイミングで、小さい頃から鍵盤を習っていた経験を活かせる場がきたと思ってすぐ加入しました。

ー元々クラシックを習っていたんですか?

Leno:そうですね。クラシックピアノを習っていました。

ーLenoさんとHaraさんのお2人の出す音がBillyrromのカラーを決定づけていると思います。

Leno:ありがとうございます。そう思います。

一同:(笑)

Mol:でも本当に2人が入ってから変わりましたね。結成の時から持っているコンセプト、核の部分は残しつつ幅が急激に広がったというか。それこそクラシックっぽいアレンジだったり、絶対に思い付かない領域に行けるので、一緒にやっていてすごく面白いですね。

ーバンド名の由来が、ビル・エヴァンスとジプシーのロマ族から名付けられたと伺ったのですが、どのような流れでこの名前に決まったのですか?

Rin:バンド名が一切決まらなくて、次の練習の時に1人1つずつ案を持ってこようっていう話になったんです。それで僕が持ってきたのがこの名前で、まぁ自分以外誰も持ってこなかったんですけどね(笑)。この名前の由来の1つは、ビル・エヴァンスのジャズに対する信念。白人だけど自分流を貫くというよりは、黒人のジャズに対して向かっていくというこだわり。それとロマ族の旅をしながら色んなところで音楽をするという流動性を掛け合わせて「Billyrrom」という名前になりました。

ー4ピースでバンドを結成した頃と今とではバンドのスタンスは変わりましたか?

Mol:めちゃめちゃ変わりましたね。当時はそれこそ遊びから始まったので「このバンドで世の中にこういうことを発信していこう」みたいなスタンスではなくて、かっこいい音楽を作っていきたいぐらいにしか思ってなかったんです。今はだんだんとそれが外に向くようになってきたというか。ちゃんと1曲1曲に意味と伝えたいことを持たせたいっていうのがありますね。

ーバンドとしての意識が変わるきっかけはありましたか?

watabiki:Rinは最初からめちゃくちゃやる気で、将来渋谷WWWでワンマンをやるとか、フジロックに出るとか言っていましたね。

Mol:目標だけは最初からずっと高かったんです。

Rin:それをみんなが共通して持てた瞬間はないかもしれないですけど、6人でライブやっているうちにそれが浸透していった感じです。

Mol:あと関わってくれる人とか応援してくれる人が増えるにつれて徐々にそうなっていった気がします。

Rolling Stone Japan 編集部

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