TOMORROW X TOGETHERロングインタビュー完全翻訳「僕たちの音楽でしか語れない物語を伝えたい」

この2年、5人は成長過程にある世界各地の若者の道しるべとなる一方で、数百万人の大人たちに10代のころを思い起こさせた。人生の試練の重みに耐える一方で、1人じゃないんだ、という感情が沸き起こる。そうした感情ゆえに彼らは大勢のファンを獲得し、チャートでも素晴らしい成績を収めてきたのだ。若い彼ら――メンバーの年齢層は18~21歳――の肩には多くがのしかかるが、TOMORROW X TOGETHERはそうした重圧を背負う覚悟ができている。「まったくプレッシャーがないわけではありませんが、逆にもっといい音楽を提供したいというモチベーションにつながっていると言えますね」とYEONJUN。彼らはインスピレーションは双方向で生まれると考えている。自分たちと一緒にファンも成長しつつ、自分たちもファンとともに成長することを忘れてはならない、と。「間違いなく、MOAとの関係は双方向です」とHUENINGKAIも断言する。「僕たちが発信しているのは、MOAはもちろん、大勢の人が音楽を通じて共感できるストーリーです。ありがたいことに、ファンも音楽に共感して僕たちを応援してくれます。そうやってファンとTXTは、相手の中に自分自身を見出しているんです」


TOMORROW X TOGETHERのメンバー。左からSOOBIN、HUENINGKAI、BEOMGYU、YEONJUN、TAEHYUN。ローリングストーン誌インド版の撮影にて(Photo by Ahn Yeonhoo)

インスピレーションの話題になったところで、各メンバーに音楽の道を進むきっかけを聞いた。「いち観客だったころから、パフォーマンスには特別な力があると思っていました」とSOOBINは打ち明けた。「シンガーやパフォーマーは人々にたくさんの喜びを与えることができます。僕も学生の頃、学園祭で張り切ってパフォーマンスしていました。オーディエンスの声援を聞くのが楽しかったです」 YEONJUNにとって、アーティストへの道のりはダンスへの情熱から始まった。「学生のころダンスグループに所属していたので、当然ステージでパフォーマンスする機会はたくさんありました」と本人。「ステージに上がった時、他では感じたことのない興奮を覚えました。ダンスにすっかりほれ込んで、ぶっ通しでリハーサルしているうちに、自分がどれだけパフォーマンスが好きなのか、気づいたんです」 BEOMGYUにはかなり幼いころの音楽の記憶があるという。「父はいつもドライブで音楽をかけていました。僕も中学校の時にバンドを始めて、観客の前でパフォーマンスするうちに音楽の道が見えてきました」と彼は説明する。「ずっとこの夢を叶えたかったので、今のこの生活にすごく満足しています」 TAEHYUNも家族を通じて音楽への情熱を見出していった。「姉がK-POPにハマっていたんです」と彼は振り返る。「自然のなりゆきで僕も好きになりました。SHINeeのミュージックビデオを見て、すごくクールだと思ったのを覚えています。そのあと中学の時にHYBEに加入する機会があり、世界中の様々な音楽へ幅を広げることができました」。

HUENINGKAIは覚えている限り、音楽で食べていくことを考えなかった時はなかったという。「つねに音楽に囲まれていましたね。僕の身近な人々はほとんど、なにかしら楽器を演奏しています。僕にとって、音楽の道に進むことは自然な流れだったんだと思います。歌うことも、ギターを弾くのも大好きでしたから」

Translated by Akiko Kato

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