クイーンからザ・クラッシュまで、ディズニー映画『クルエラ』を彩る音楽を徹底解説

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ソウル、R&B、そしてクイーン

『クルエラ』ではソウル、R&Bもよく流れる。粘っこいファンクと官能的なジャケで一世を風靡したオハイオ・プレイヤーズのヒット曲からは「Fire」(1974年)を選曲。彼らにとって初の全米トップ10入りシングルとなったこの曲は見事No.1を獲得、同題のアルバムも全米1位に輝いた。70年代半ばのダンス・フロアの熱狂が目に浮かぶ超名曲だ。

ティナ・ターナーが熱唱する「Whole Lotta Love」(胸いっぱいの愛を)は、物語の大きな転換点で流れる曲。言わずと知れたレッド・ツェッペリンのカバーだが、ティナがソウルを多めに注入、じっくり攻め上げるタイプのファンキー・チューンに変貌した。ソロ名義では2枚目のアルバム、『Acid Queen』(1975年)に収められている。

ELOことエレクトリック・ライト・オーケストラの「Livin’ Thing」(オーロラの救世主)は、6枚目のアルバム『A New World Record』(1976年)からシングル・カットされ、全英4位/全米13位まで上昇。ソウル/ディスコの弦アレンジを取り込み始めた時期の人気曲だ。ELOの楽曲は映画で効果的に使用される機会が多く、『ヴァージン・スーサイズ』で流れる「Strange Magic」や、『アメリカン・ハッスル』で流れる「10538 Overture」は特に印象的。実は後者でサウンドトラックの監修を務めたのが、本作の音楽スーパーバイザ―であるスーザン・ジェイコブスだった(詳しくは後述)。



音と映像がリンクした印象的なシーンが続く本作でも、クイーン「Stone Cold Crazy」(1974年のアルバム『Sheer Heart Attack』に収録)の場面は強烈。クイーンの楽曲を使用した映画は山ほどあるが、ここで『ウェインズ・ワールド』の「Bohemian Rhapsody」に匹敵する名場面が生まれたのではないだろうか。曲の構成やリズムを徹底的に研究し尽くしたからこそできる芸当だと思う。


 
 
 
 

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