【連載】めかくしストリーミング「TEAM SHACHI咲良菜緒、好みのヒップホップは?」

TEAM SHACHIの咲良菜緒(Courtesy of Warner Music Japan)



日本のヒップホップ

―だから、とあるジャズのレコードから最高にカッコいいスネアの音を一発だけサンプリングする、なんてこともあるんです。主に90年代のヒップホップというのはサンプリングミュージックだったんですね。

じゃあ、別のアーティストがいないと成り立たないんですね。

―そうとも言えるし、過去の偉大なアーティストの音源にもスポットが当たるっていういい影響もあるんですよ。じゃあ次は、最近日本で人気のあるヒップホップを聴いてみましょうか。これは7月末に公開された曲で、インディーズのユニットながら、MVは850万回以上再生されてます。

……すごっ。

―今、ヒーローですよ。僕も大好きです。

へぇ!

BUDS MONTAGE / 舐達麻





……あれ? これ、もう曲始まってる? お茶のCMかと思った(笑)。……これ、日本語ですか? 英語かと思った……。

(その後、曲が終わるまで珍しくひと言も発しない)

……これはちょっとBGMにはできないかも。日本語だからっていうのもあるかもしれないし、なんかエモくなっちゃいますね。

―ああ、わかりますよ。ピアノの感じとかね。

そう。めっちゃ繊細な音に私がイメージするヒップホップのゴリゴリな声が乗っかってる。これはちゃんと向き合って聴いちゃうかも。これは発見。BGMにできないヒップホップ。

―ヒップホップはしっかり向き合って聴いても全然いいんですよ。

なんか、これは勝手に集中しちゃう。惹きつけられるというか、「聴かなきゃ!」って思っちゃう。映像もいいし。へぇ~、すごい。これはたくさん再生されてるのも納得。何回も観たくなっちゃう。すごいね!

―舐達麻っていうユニットです。ここで言葉にするのがはばかられるぐらい、リアルに悪い人たちです。

うん、悪いことばっかり言ってたよね。

―この人たちのインタビューがめちゃめちゃ面白いんですよ。あ、出身は埼玉の熊谷市です。

暑いとこだ(笑)。

―これだけ人を惹きつけるというのは、何よりもまず曲がいいからなんですよね。それはヒップホップだろうがなんだろうが変わらないんです。

すごかった、本当に。びっくりしちゃった。

―日本人の情緒に合ってるところもあるのかもしれないですね。

たしかに! ちょっと注目してみます!

―続いても日本人の曲を聴いてみましょう。こちらもまだ若手ですが、武道館公演をソールドさせているグループです。

KAWASAKI DRIFT / BAD HOP





今のところ、これが最近聴いてる音楽に一番近いです。馴染みがある。

―そうかもしれないですね。これは川崎出身の8人組、BAD HOPというグループです。

多いね!

―メンバーが多いとそれぞれの声やラップの仕方が違うから、聴いててハッとさせられますよね。

わかる! 声の違いが転調みたいな役割を果たしてますね。(T-Pablowのバースを聴きながら)ああ、私的にはこういう声がいい感じ。(その直後、<川崎区で有名になりたきゃ 人殺すかラッパーになるかだ>のラインを聴いて)なるほど……。

―やっぱり、今のフレーズは気になりましたか(笑)。これは10年代を代表するパンチラインのひとつです。

ああ、そうなんだ! 今のは引っかかるでしょう!(笑)うん、いい感じ。いい感じです! 舐達麻さんは曲としてめちゃ好き。この人たちはスタイルが好き。声のバリエーションもあるし、自分的に好きな声の人がいたし、アガるポイントが作りやすいアーティストかもしれない。

―この流れで、こないだTEAM SHACHIが米百俵フェスで一緒になったCreepy Nutsも聴いてみましょうか。

かつて天才だった俺たちへ / Creepy Nuts





Creepy Nutsさんはライブに行きたくなるタイプの音楽ですね。耳で聴くというよりも、みんなで楽しみたいし、フェスで観たい。ライブで生音で聴いてみたい! 楽器の音が多いせいかも。

―Creepy Nuts はDJとラッパーの2人組です。DJのDJ松永さんは、世界で最も権威のあるDJの大会のチャンピオンで、ラッパーのR-指定さんは日本で最も権威のあるMCバトルの大会で3年連続で優勝しています。

すごっ。

―YouTubeで検索すると出てくると思いますけど、「聖徳太子スタイル」といって、その場で複数の人からお題をもらって、そのお題のフレーズをすべて使って即興でラップするという技をR-指定さんは持っているんですよ。

それはすごいな! たぶん、私的にCreepy Nutsさんはヒップホップというよりもロックみたいに聴いてるのかもしれない。生の演奏にラップを乗せてるっていうふうに感じますね。

―あと、前の2組と違って、Creepy Nutsはけっこう歌ってますよね。

あ、だからか! それもあるかもしれない。歌感がある。

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