―「TOO BLUE」の歌詞は哲学的と言ったら、大袈裟ですけど。
ああ、《だから老人は この世で一番始まりに近い》とかね。
―そうです、そうです。
その代わり悪事を働いたら2度と人間になれんでね。覚悟しておかないと。そういうことを道徳で教えなきゃいかんね。学校でね。
―そう思います。そう考えると、やっぱり深いことを歌っているんじゃないか、と。
いや、そんなに深いことは歌っていないと思うよ。
―そうですか。でも、なんだかすごく始まりを感じさせる歌詞ではありますよね。
そうやって感じてもらえるのが大事かな。元気になるほうが、俺はうれしいな。
―僕も段々、老人に近い年齢になってきたので、《だから老人は この世で一番始まりに近い》という歌詞はぐさっと来ました(笑)。
ハハハ。始まりに近づいとるよ。だって、赤ちゃんの手前は老人だでね。老人になって死ぬじゃん。そしたら世界のどこかで生まれ変わっとるんだて。
―そういうことですよね。
そうやって思うと、友だちが死んでも悲しさは薄れる。
―ああ、なるほど。そうですね。僕も今年の2月に高校の時の同級生が急死して。
世界のどこかで赤ちゃんとなって生まれ変わっとるよ。そうやって思うと、なんか良かったって思えるよね。
―やっぱり、浅井さんの人生観とか、人生哲学とかが表れているんじゃないかと思うんですよ。
そう思ってもらうのは全然うれしいことだから。