歴史の転換点となったBlack Lives Matter、創始者が語る「人種差別抗議」の真意

ジョージ・フロイド死後の6月初旬、ブルックリン橋を渡るデモ隊の行進。(Photo by Anthony Geathers for Rolling Stone)


BLMにおけるフェミニズム/インターセクショナリティ

また、ムハンマドによると、私たちが今これらの大きな問いを提起できるのは、ガーザやカラーズ、そしてトメティの尽力のみならず、彼女たちが築き上げたフレームワークのおかげなのだという。BLMはクイア的、フェミニスト的なフレームワークを備えた組織として生まれたが、そのフレームワークはインターセクショナリティ(人種、エスニシティ、ジェンダー、社会階級、セクシュアリティといった差別の軸が交差し、相互に作用することで独特の抑圧が生じている状況)の重要性を掴んだものだった。「パトリスも私も、黒人の自由を求める運動のなかにクイアの黒人女性として参加してきた経験を持っています。そうした運動は実際、私たちのイメージにはそぐわなかった。かなり早い段階でパトリスと私を実際につないだことの一つは、そうした領域をナビゲートしようとすることが何を意味しているか、ということでした」とガーザは語る。

それは特に重要な点だ。なにしろメディアは当時、黒人の死についてストレートの黒人男性/少年にばかりフォーカスを集中させていた。人々は、人種、ジェンダー、そしてさまざまなやり方で割りあてられるアイデンティティのすべてによって抑圧されているのだから、もし黒人の命が本当に重要であるならば、他のすべても同じように尊重されなければならない。トニー・マクデイドやニーナ・ポップといったトランスジェンダーの人々の死が、昨今の悲劇がもたらす混乱のなかに埋もれてしまわなかったことは、この運動の業績である。しかし、そうした可視化が唯一の達成というわけではない。

「現在の状況は、運動を機能させ、運動を築くにあたって、組織化がいかに重要であるかを具体化しています」とムハンマドは語る。「明らかなのは、彼女たちが行ったことが、現在現れつつある、街ごとにいるオーガナイザーたちの全国規模のネットワークを準備する助けとなったことです。オーガナイザーたちは既に危機に足を踏み入れる用意があり、意志があり、その能力もありました。私たちがここで起こっていることを理解するにあたっては、これらの大規模なプロテストの核心が、こうした仕事のすべてがもたらした成果の上にあるという観点が不可欠です」

2014年のファーガソンの騒動で全国的なリーダーとして頭角を現したオーガナイザーのブリタニー・パケット・カニンガムも、アメリカ人は称賛されるべきものを称賛するようになってほしいと考えている。「私がこの6年間にわたって築かれてきたレンズを通して現状を見つめるならば、私が本当に考えるのは、誰もが、つまり今まさに街に繰り出している人々から電話をかけたりEメールを送ったりしている人々に至るまでの誰もが、プロテスターたちに感謝する必要があるということです」と彼女は語る。「プロテスターたち――2014年の、2013年の、90年代、80年代、70年代、60年代の――のおかげです。何世代にもわたる、数百万とは言わずとも数千もの人々の活動の集大成こそが、ついにアメリカをして警察活動というひどく暴力的な制度について考え始めるに至らせたのです」

Translated by imdkm

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