Twitchの音楽部門責任者が語る「コミュニティを作ることの大切さ」

Twitchが考える著作権の問題

―Twitchの現状の音楽のライブ配信に対する取り組みについてもお聞かせください。プラットフォーム以外のサービスについても教えてほしいのですが。

マイク Twitchはつながったり、発見したりするのための場所です。現在多くの音楽アーティストがライブやツアーをキャンセルしなければならない状況の中、Twitchは音楽アーティストがファンを増やしたり、ファンとつながったりするために必要なサポートを得られるよう取り組んでいます。Twitchがアーティストの音楽をどう支援できるのか理解してほしいですね。例を挙げると、誰かがTwitchで新しいアーティストを発見した場合、その人はおそらくそのアーティストの音楽またはマーチャンダイズを購入し、最終的にはライブのチケットまで購入することになるわけです。アーティストをサポートするために、最近では、SoundCloud、Bandsintownとのパートナーシップを開始しました。これによって、インディーズのアーティストがアフィリエイトの資格を獲得して、Twitchで収益化ツールを利用できるようになります。

あと、Twitchでカスタマイズされた音楽用のプレイブックを作成しました。アーティストやブランドが立ち上がって実行するために、知っておく必要のあるすべての情報をまとめた「クリエイターキャンプ」も作成しました。また、音楽カテゴリーをホームページの前面と中央に配置するために、最近「音楽」のディレクトリを立ち上げました。Twitchのコミュニティがどのようなチャンネルでも発見したり、レコメンデーションを提示したりできるよう、その点をさらに改善することを目指しており、今後も機能を強化する方法を模索していきます。

―ライブ配信における問題点についてもお聞きしたいのですが。まず、TwitchはDJの間で人気が高いのですが、他人の音楽をミックスして配信する場合には著作権の問題がありますよね。「音楽のガイドライン」にも記載されていますが、この問題について説明していただけますか。

マイク 私たちは異常な時代に生きているわけですが、最近の関心と活動の高まりには驚くべきものがありますね。ストリーマーはTwitchで自分を表現するための新しくクリエイティヴな方法を見つけているわけですから、コミュニティをサポートするために私たちができることを継続的に検討しています。例えば、TwitchはDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に準拠したサービスですが、一方で、Twitchにおけるライセンスに関しては、自主的に著作権仲介団体と提携しています。Twitch体験のユニークな点は、サービスのライブでインタラクティブなところにあります。私たちは、クリエイターがファンとつながって、一緒にライブ体験を楽しめるような独自のバーチャル会場を構築できるよう手助けをします。多くのアーティストやイベントが、ライブ・パフォーマンスの経験をすぐに体験できるというので、Twitchに注目しています。私たちとしては、クリエイティヴな音楽コミュニティがTwitchを最大限に活用できるよう力を注ぐしかありません。私たちがクリエイターにお願いするのは、コミュニティガイドラインを遵守することです。そこには、すべてのソングライター、ミュージシャン、その他のクリエイティヴ・アーティストの作品を私たちがどれくらい重んじているのかが書かれています。クリエイターのサポートに取り組む企業としては、音楽を作る人たち、音楽の権利を所有または管理する人たちの知的財産を尊重し、またユーザーにも尊重することをお願いしています。

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