SKY-HI、音楽と感情と世界を結びつけた「空間アート」で躍動

SKY-HIの配信ライブ『SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-』より(Photo by Satoshi Hata)



配信ライブならではの距離を超えた一体感

MCでメンバーやスタッフへの感謝を伝え、「画面の向こうにはいろんな人がいるわけでしょ? オンラインは想像力を掻き立てられるのが好きだな。東京の人、大阪の人、宮城の人もいれば、アメリカの人、ブラジルの人、いろんな人種の人、いろんな性別の人も見てると思う。それが俺のライブで一回繋がるわけでしょ? なんか夢見ちゃうよね」と話すと、チャット上ではファンがそれぞれの今いる場所をコメントし合う。これは通常のライブでは起こり得ない、配信ライブならではの距離を超えた一体感であり、美しい光景だった。

さらに「新型コロナウイルスの感染拡大は分断と差別を加速させるのがホントに怖かった。もう一回だけ原点に戻って、自分の周りにいる人を、自分の隣にいる人を、自分と考えが違う人を、少しだけ愛する気持ちを持ってあげられたら、それが何よりだと思う。あとそれと同じくらい、もしくはそれ以上に、自分のことも愛してあげてほしい」と呼びかけた後に届けられた「Marble」もまた、ジョージ・フロイドの死に伴い、Black Lives Matterがアメリカだけではなく世界中に広がる現在において、改めて響くべき楽曲だと言える。

「韓国の友達、中国の友達、タイの友達、みんな愛してるぜ」と伝えた「I Think, I Sing, I Say」ではフリースタイルを挟んで盛り上げ、「何回でもマイナスな気持ちを抱きしめて、生まれ直せる」と話してからの「New Verse」はひざまづいて熱唱。「声を聴かせてくれ!」と呼びかけて、「カミツレベルベット」が始まると、チャットでは「おーおーおー」のコーラスが超スピードで流れていく。この双方の熱量の高さは、同じ場所を共有しているような感覚を確かに感じさせるものだった。最後に「リインカーネーション」を届けると、この時点ですでに2時間弱が経過。配信ライブは90分くらいが多いように思うが、SKY-HIの有料配信ライブは一味違う。とことんまでやり切らないと気が済まないのだ。

アンコールを求めるコメントがこれまで以上の超スピードで流れていく中、Tシャツに着替えたSKY-HIが楽屋でコメントを読む遊び心のあるシーンを挟み、「Blanket」のイントロで再びステージに駆け出すと、ここからは余計な演出を加えず、曲を畳み掛けていく。2時間をかけて距離が縮まり、すでにSKY-HIとFLYERSは同じ空間を共有しているのだから。TikTokでもヒットした「Don’t Worry Baby Be Happy」から、「Seaside Bound」、「Double Down」と定番曲を続け、ラストは「飛べー!」と呼びかけての「Snatchaway」。曲の終わりと同時に画面が暗転し、「またね」が流れる中、「ありがとう」の言葉がチャットを流れていく様子は、まるで映画のエンドロールを見ているかのようだった。

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