SKY-HI、音楽と感情と世界を結びつけた「空間アート」で躍動

SKY-HIの配信ライブ『SKY-HI Round A Ground 2020 -RESTART-』より(Photo by Satoshi Hata)



生きることの尊さを伝えるメッセージ

ブラックライト加工が施された衣装が暗闇の中に浮かび上がった「F-3」では、コーラスパートに合わせて、「おーおーおー」というコメントがチャット上を勢いよく流れ、SKY-HIとFLYERSとの結束の強さを感じさせる。さらに、曲終わりには両腕を大きく広げて背面からフロアへダイブをし、息をつかせぬ展開が続く。

アコギが映し出され、「Limo」が始まると、いつのまにかステージ上に戻り、椅子に座ってラップをするSKY-HIの姿が。「画面の向こうとか関係ねえぞ! 騒げる準備できてるやつら、飛ぶぞー!」と呼びかけた「Tumbler」を終えると、グル―ヴィーな「Chit-Chit-Chat」や「愛ブルーム」では、ステップを踏むSKY-HIをカメラが近距離から臨場感たっぷりに捉え、額にはじんわりと汗が滲む。さらには、「スマイルドロップ」でドラムを叩きながらラップをし、「ナナイロホリデー」でギターを弾きながら歌ったりと、ミュージシャンとしての幅の広さもしっかりと見せつけていった。

続くMCでは「今エンターテインメント業界が受けてる何となくの肩身の狭さとか、迫害とかは、ちょうど俺が音楽やってて、ラップやってて、あいつアイドルなのにラップ?みたいな……そういうの長いこと受け続けてきたよ。おかげで強く育ちました。全部利子付けて返してやるぜ」と話し、「Name Tag」でラップを叩きつけると、「SS」では三味線のリフを入れたり、「As A Sugar」でオートチューンを使ったりと、ライブならではのアレンジで楽しませる。シアトリカルかつ壮大な世界観を作り出した「フリージア」では、曲中で再びカメラに向かって熱く語りかけ、「君の人生を肯定しよう。君が生きる意味も価値も、この音楽で証明しよう」と締め括る。この熱量の高さ、まさにSKY-HIの真骨頂だ。

透明スクリーンにCGで映し出された街の中で歌う「Young, Gifted and Yellow」を終え、キーボードの前に座り、友人の死について書かれた「LUCE」で切々と言葉を届けると、チャット上には「生きよう」という言葉が連なる。SKY-HIは先日引退を宣言したLogicのビートジャックによる「0570-064-556」でも自殺について言及していたが、SNSにおける誹謗中傷とメンタルヘルスの問題がここ日本でも顕在化する中、「LUCE」は改めて響く一曲だと言える。

光の粒子が雪のように舞い落ちる中で歌われた「そこにいた」から「Over The Moon」への流れはとても優しく、月明かりのようなスポットライトに照らされる中でピアノを弾き語る前半から、途中でバンドが入り、徐々に大きくなる満月の映像の下で飛び跳ねながら歌うSKY-HIは、その曲調も合わせてさながらミュージカルアクターのよう。「愛をこめて歌います」と言って届けられた「アイリスライト」に続いては、「#Homesession」の歌詞を「Stay Home」から「Stay Alive」に変えて歌い、再び生きることの尊さを伝える。

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