レッド・ツェッペリン究極の名曲トップ40

9.「ロックン・ロール」(1971年 原題:Rock and Roll)

「フォア・スティックス」のリハーサルがうまく進まずに苦戦している時、ボーナムがたまたま、今や誰もが知るスネアとオープンハイハットによる「ロックン・ロール」のイントロのドラムフレーズを叩いた。リトル・リチャードの1957年のヒット曲「キープ・ア・ノッキン」の最初の数小節を真似たものだった。当初は「It’s Been a Long Time」とタイトルの付けられた同曲は、明らかに50年代ロックの草創期と純真さに対する憧れが感じられる。プラントはロックン・ロールの古いダンスのストロールや、ザ・モノトーンズの1958年の曲「ザ・ブック・オブ・ラヴ」について歌っているが、ツェッペリンはロックン・ロールをより激しくモダンなものに作り替えた。




8.「レヴィー・ブレイク」(1971年 原題:When the Levee Breaks)

バッドトリップしたブルーズバンドのツェッペリンが、大洪水の被害をテーマにしたメンフィス・ミニーの曲をカバー。強いエコーに、バックワードリヴァーブをかけたハーモニカ、スロー再生などを駆使して、ペイジが特異な世界を作り上げた。ヘッドリィ・グランジの階段の吹き抜けでレコーディングしたボンゾのドラムサウンドはとても素晴らしく、後に多くの楽曲でサンプリングされている(最も有名なのは、ビースティ・ボーイズのアルバム『ライセンス・トゥ・イル』のオープニング曲)。「吹き抜けの音響のバランスがたまたまとても良くて、キックドラム用のマイクも必要ないぐらいだった」とペイジは振り返っている。




7.「移民の歌」(1970年 原題:Immigrant Song)

“We come from the land of the ice and snow(氷と雪に覆われた国からやって来た)”などという不吉な歌詞から始まるハードロック曲は他に無い。1970年6月、コンサートで訪れた日の沈まない時期のアイスランドにインスパイアされて作った曲。プラントはヴァイキングに想いを馳せ、海の侵略者を率いて死をも恐れぬ古代スカンジナビア人の首長の声で歌う。「力強さを感じて興味を惹かれたんだ」とプラントは言う。ペイジの攻撃的で歯切れの良いギターリフは、北欧神話の神トールでも恐怖にひれ伏すだろう。さらにプラントのターザンばりの叫び声が、野蛮さに拍車をかけている。


Translated by Smokva Tokyo

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