Mars89が渋谷WWW Xをビートの渦で埋め尽くした80分間

Leftfieldの「Afro Left (Hodge & Peverelist Mix)」がかかり、メインフロアにはダブステップのパイオニアで、近年のブリストル・サウンドの核でもあるUKクラブ・ミュージックのオリジネーターの1人、PINCHが登場。外国人のオーディエンスも集まり歓声が起こる中、淡々と愚直にミニマル・テクノ〜ダブステップ〜アンビエントを基盤にしたダンスミュージックをプレイしていく。派手さとは違った言葉にすることがお手上げなくらいのオリジナリティ溢れるプレイは、鬼気迫るものを感じるくらいだ。フロアの観客たちもストイックにその場でステップを踏むものもいれば、一心不乱に踊っているもの、歓声をあげるものと様々。徐々に個人の中の欲望が刺激されていくような不思議な体験を味わった。



メインフロアの2組がプレイしている頃、サブフロアではDIANA CHIAKI、PICNICS、B2B(Jun Takahashi×DIANA CHIAKI×PICNICS)が順番にフロアを沸かせていた。DIANA CHIAKIは彼女の存在感も含めて観客を踊らせ、PICNICSもリラックスしたフロアをよりアゲていった。そして、Jun TakahashiとDIANA CHIAKIとPICNICSによるB2Bは、交互に楽曲をかけあい、もはや観客との境がないくらい一体となって音楽の快楽を味わっていた。そして、そのまま終焉まで音楽が鳴り止むことはなかった。

ひたすらに音楽が鳴り続けた約6時間のリリースパーティ。ダンスミュージックの快楽性と心地よさをサウンドをもって体現した、音楽かくあるべきというイベントだった。









Photo by  SOSH,Takuro Kawakami(THE GUEST HOUSE)

<イベント情報>


『UNDERCOVER presents MARS89 “THE DROOGS” Release Party』
2020年2月23日(日・祝前日)東京・渋谷 WWW X

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