清春が考えるロックンロールの美学、時代に抗いながら毒を吐き続ける理由

Rolling Stone Japan vol.09掲載/Coffee & Cigarettes 17| 清春(Photo by Mitsuru Nishimura)


他人に厳しいことを言えば、それはブーメランで自分に返ってくるのが世の常。これで清春がクソみたいなライブをやったら、一発でアウト。今の時代、SNSで血祭りに挙げられるのは必至。だが、そう言わせないライブを清春はずっと行ってきた。

その最たるものが、圧倒的な、そして唯一無二の清春の歌。あの独特な歌を生で聴くと、震える。その歌に関して以前のインタビューで、「そもそも一発でそいつとわかんないような歌はダメでしょ。そんな誰だかわかんないような歌に人生かけるつもりは僕にはないです」と歌への強いこだわりと自負を語ってくれた。

それから、魅せるという部分で、清春は衣装にも相当なこだわりを持っている。「衣装はめちゃくちゃお金かけてます。それはステージに立つ基本だと思うんですよ。だってカッコいいなって思う服を着たいじゃん。それを見て真似をする子がいたほうがいいじゃん」と、ここまでは予想の範囲だったが、「デカイTシャツに短パンでスニーカー。それでグッズが売れるのでいいのかもしれないですけど。でもそのグッズのTシャツが2500円でさ。それだと、どんどんやれることが減って行くと思うんです。で、そんなことしてたら、そいつらも残れないし、音楽業界自体が滅びてゆくよね」と、誰もが思っていたけど言えないことをズバリ言った。


Photo by Mitsuru Nishimura

ちなみに、服に関しては衣装だけではなく、私服でも相当なこだわりがあるようだが、そのこだわりが清春らしい。「めっちゃ汚い古着も好きだし、モードも好き。でも、その中で、一番派手なやつを買いますね。あとは、コレは他の奴は絶対に買わないだろうっていうのを買います。そういうモテなさそうな服を着て、モテる。これですね」と、どこまでも巻かれることはしない。

デビュー25周年イヤーの真っ只中の清春。周年の締め括りにニューアルバムを制作しているという。記念のアルバムだが、浮かれた様子はなく、清春らしいこだわりのアルバムを制作している。

「音を補強しないのが理想ですよね。僕らみたいな年齢の人が最新の音楽を研究してやってもしゃーないと思っていて。今はソロなんで、歌がちゃんと聴こえることが大前提で、自分の匂いを消してないやつをやろう思います。今の若い子の歌ってすごいスムーズじゃないですか? 素人のカラオケみたいだし、下手だし声量ないし、ぐっとこない。歌詞が変わってたりとか知性はあるけど歌に根性がない。そういう時代だよね。まぁ僕は自分を全開に出す感じです」と、年明け3月のリリースを目指すアルバムでのこだわりを教えてくれた。

取材が終わってもタバコを吸い続ける清春。その姿が本当にカッコイイ。取材中にも清春はカッコいいという言葉を何度も口にした。思えば「ロックとは何か?」に一言で答えるなら「カッコイイ」なのだと思う。つまり、カッコ良く、転がり続けることこそがロックンロール。だが、残念ながら今や絶滅危惧種となりつつロックンロール。ロックンロールが博物館に展示されないためにも、清春にはこのまま毒を吐き続けて欲しい。



清春

1994年、黒夢のヴォーカリストとしてメジャーデビュー。そのカリスマ性とメッセージ色の強い楽曲で人気絶頂の最中、1999年に突然無期限の活動休止を発表。同年、sadsを結成し2000年TBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の主題歌「忘却の空」が大ヒット。同曲を収録したアルバム『BABYLON』は50万枚以上のセールスでオリコン1位を記録する。年間130本もの精力的なライブツアーを行うなかアルバム毎に音楽性を急激に変化させ、黒夢時代のファンのみならず新たな層にもその存在を強烈にアピールした。近年はソロ活動においてライフワークとなっている “MONTHLY PLUGLESS KIYOHARU LIVIN’ IN Mt.RAINIER HALL”という驚異的な公演数を誇るシリーズライブを継続。2018年は清春としてのメイン活動と並行してsadsが再始動7周年を迎えたが、同年をもって活動休止。デビュー25周年の幕開けとなる2019年1月、ポニーキャニオンへ移籍。9月、カバーアルバム『Covers』をリリースした。

ロケ地協力:TERRACE BAR

10th ALBUM
『JAPANESE MENU/DISTORTION 10』
ポニーキャニオン
2020年3月18日(水)リリース



『Covers』
ポニーキャニオン
発売中

清春TOUR2020「JAPANESE MENU」
2月9日(日)東京都恵比寿ザ・ガーデンホール
2月22日(土)長野県NAGANOCLUBJUNKBOX
2月23日(日)石川県金沢EIGHTHALL
3月14日(土)埼玉県HEAVEN’SROCK さいたま新都心VJ-3
3月20日(金)岐阜県岐阜club-G
3月28日(土)神奈川県F.A.DYOKOHAMA
3月29日(日)神奈川県F.A.DYOKOHAMA
4月3日(金)大阪府ユニバース
4月4日(土)大阪府ユニバース
4月14日(火)静岡県LiveHouse浜松窓枠
4月15日(水)静岡県LiveHouse浜松窓枠
5月2日(土)京都府KYOTOMUSE
5月3日(日)京都府KYOTOMUSE
5月8日(金)宮城県SENDAICLUBJUNKBOX
5月9日(土)宮城県SENDAICLUBJUNKBOX
5月22日(金)千葉県KASHIWAPALOOZA
5月23日(土)千葉県KASHIWAPALOOZA
7月31日(金)愛知県DIAMONDHALL
8月7日(金)東京都マイナビBLITZ赤坂
8月15日(土)岡山県CRAZYMAMAKINGDOM
8月16日(日)福岡県DRUMLOGOS

https://kiyoharu25.com/

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