ストーンズ『メイン・ストリートのならず者』ジャケット撮影をした写真家が逝去

戦前のライカを手に持つアメリカ人写真家ロバート・フランク、1954年。


このドキュメンタリーにはローリング・ストーンズの素晴らしい演奏シーンも数多く収録されているが、ストーンズは完成版の出来に納得せず、発売の差し止めを請求した。最終的に、フランクが映画の公開に必ず立ち会う条件で、年間4回までの公開を認める契約を交わしたのだが、これは非常に珍しい契約だった。フランクはストーンズの許可を喜び、死ぬ少し前まで同作品の公開時には必ず立ち会っていた。

『Cocksucker Blues』はフランクにとって悪名高い作品だったかもしれない。しかし、彼の作品の中で最も知られているのは1959年の画期的な写真集『The Americans(原題)』だろう。これは1950年代半ばにアメリカ国内を旅しながら撮影した白黒写真を集めた作品だ。戦後のアメリカ人を様々な角度から撮影し、今日では20世紀で最も重要な写真集の一つと考えられている。この写真集の出版50周年を記念して、2009年に大々的な回顧展がメトロポリタン美術館で開催された。


Cocksucker Bluesのミック・ジャガー、1972年(Photo by Kobal/Shutterstock)

「この写真集は傷心、怒り、恐れ、寂しさ、時々喜びをも蒸留して、年を経るごとに味が変わる醸造酒のように変える効果があるが、その説得力は決して色褪せない」と、芸術評論家ホーランド・コッターがニューヨーク・タイムズ紙の同回顧展のレビューに記した。そしてフランクの独創性に富んだ作品について、「写真集『The Americans』を初めて見るとき、メトロポリタン美術館での回顧展を初めて見るとき、あなたはその後の自分がどうなるか知らないだろう。しかし、数枚見ただけであなたは作品から目が離せなくなる」と述べていた。

Translated by Miki Nakayama

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