モー娘。ライブの舞台裏 スイッチャーが狙う「ベストな画」

モーニング娘。’19の小田さくら(中央)(©UP-FRONT PROMOTION)



ーミスすることはありますか。

ありますね、やっぱり。押し間違えです。あとは台本を見落としてたり、飛ばしてしまったり、早めに押してしまったり。

ー確かにそういうことも起こり得ますよね。

逆に、一番好きなのは気持ちのいいタイミングで映像を切り替えられたとき。リズムゲームみたいな感覚ですね。

ーそこでメンバーが良い表情してくれていたら最高ですね。

最高っすねぇ。でも常に油断していることはないですよ。あ、生田衣梨奈さんはよくあるかな……。それはたまに注意も兼ねてアドバイスしたりします(笑)。

ー松永さんは、現場で一番メンバーの表情を見ているスタッフになるわけですよね。話を聞いていて面白いです。

そう言ってもらえるとうれしいです。今度からちょっと意識して映像を見てもらえたら。でも、僕らがどういうことをしているかなんて、何年も一緒にいるスタッフもいまいち詳しくは分かってないと思いますよ。かといって、僕も照明のことを分かってるわけではないですしね。

ーでもやっているうちに、ここの照明はこんな感じになるから、みたいなことは分かってくるわけですよね?

そうですね。照明が真っ暗になるところはこっちも一緒のタイミングで画面を消したいっていうことは多いです。あと、照明で魅せるようなおとなしい画のときも思い切って消したり。

ー前任者の東田さんは松永さんにとって師匠にあたるわけですが、世代交代するときに東田さんから受け継いだものってありますか。

10年前から℃-uteやBerryz工房で同じようなことはしていたので、アーティストが変わっただけではあるんですけどね。でも、℃-uteを担当することになったときも、東田さんのスイッチングを見に行ったりしました。アドバイスされたのは「顔をちゃんと撮ってあげて」ということで。ルーズな画はなくして作ってくれと。あと、その当時に℃-uteを担当していたカメラマンはアイドルの映像に関わったことのない子だったから、どう撮るのかちゃんと指示してあげてっていうことも言われましたね。僕のスイッチングを見て、「そこまで細かくしなくていい」って言われたこともあったんですけど、こっちも後に引けなくて。すげぇ意地っ張りなところがあるんですよ(笑)。東田さんに反抗するわけではないけど、東田さんと違うことをやろうという思いは頭にあったかもしれない。もちろん、東田さんが教えてくれたのは大事なことだったから、それは頭に置いてはいましたけど。

ー自分の核はブレないようにして、そのまわりを変えるというか。

そう、肉付けというか。東田さんはああやってるけど、自分はこっちのほうがいいと思うって。東田さんのいいところはパクったりしましたけどね。

ー松永さんから見て今のモーニング娘’19の魅力は、どういうところですか?

作った顔がカッコいい。小田さんとか、本番でスイッチングしてるときに見入っちゃうことがあるんです。「あかんあかん! 指動かさな」って(笑)。そういうことは小田さんが多いかな。踊りもカッコいいし。他にもモーニング娘。’19の魅力は結構いっぱいありますね。

ー他のスイッチャーの方と情報交換はするんですか?

あんまりないですね。東田さんくらい。あと、うちでもう1人スイッチャーを始めた人くらいかな。でもそれぞれのやり方があるから、「ここはこうじゃない?」ってことはあまり言わないようにしてます。自分が言われたら嫌だなと思うから、後輩には言わないです。

ー職人の世界ですね。

いい言い方ですね(笑)。

ー本当に職人ですよ。これはファンが知ったら、ビジョンの見方が変わると思います。

それはうれしいですね。まあ、あまりそっちばかり見てもらっても困るんですけどね(笑)。






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