ーライブDVDだと、メンバーに寄ったとしてもバストアップくらいですが、現場だと顔の寄りが多いですよね。
あくまでも会場のお客さんに向けたサービス映像という考えでやっていると寄りが多くなるんです。メンバーが画面を背負って歌っているときに、本人より画が小さくならないようにというのは心がけています。
ー歌以外に、間奏でのカメラの動きも事前に決めているんですか?
そうですね。あまり指示していない曲に関しては、各カメラマンが考えてやってくれています。毎回、リハ前は前回の画を見ながらああだこうだやってますよ。「あそこは俺が誰々を撮るから……」って。
ーメンバーがフリーな動きをするときがあると思うんですが、そのときはどう対応するんですか?
でも、かなり決まってますよ。それでもちょいちょいドキッとさせられたのが佐藤優樹さん。狙ってたのにいないという(笑)。
ー他にメンバーのエピソードはありますか?
佐藤さんは僕のところまでよく提案しに来ますね。「あそこってこういう風に撮ってますよね? それならこう動いたほうがいいですか?」とか、「あそこではこういう振りをするんで」とか。
ーやっぱりメンバーも意識しているんですね。
引きの本番映像を毎回撮ってるので、それは必ず観ていると思います。だから自分がどう撮られているかは分かっているはずです。カメラ目線もちゃんとしますからね。
ーカメラ目線はどうやって成立するんですか?
タリーと言って、カメラにランプがつくんです。基本はそれを見ていますけど、「この場面で映るのは私」というのはしっかり予習復習もしてると思います。それはツアー2本目で分かりますね。よく見てるなぁと。
ーメンバーは自分の歌とダンスに加えて、サービス映像のことも頭に入れていると。
そうですね。だからこっちも間違ったことはできない。急にプランを変えたりもできしない。よほど変えなきゃいけない場合は事前にちゃんと伝えます。意識していたら申し訳ないので。
ー松永さんから見て、最近変化を感じるメンバーは誰ですか?
森戸知沙希さんですね。最近よくなってきた感じがします。最初は表情が堅いように感じてたんですけど、そういうことが減ってきた。踊りは最初から凄かったです。昔の曲もちゃんと覚えてるし。
ーカメラで押さえやすいメンバーはいますか?
佐藤さん、小田さん、譜久村さん、石田さん……。石田さんは凄いですよね、やっぱり。
ーどういったところですか?
ダンスもそうだし、撮られているのがよく分かっているというか。ちょっとしたところでカメラを意識しているのが分かるようなことをするから、「やっぱり見てるんだな」って。
ー逆に意識していないメンバーは?
加賀楓さんかな。彼女はあまりカメラ目線をしないんです。まあ、カメラ目線が全てじゃないから、それは全然いいと思います。
ーそれにしてもカメラ3台ってすごく大変ですね。
忙しいですね。速い曲は特に忙しい。カメラマンもいちいちカンペ見ないでやってます。この曲のここからここまでは覚えて、この間にもう一度見直してって。