凄惨な殺人事現場専門の不動産鑑定者が語る、難あり物件のあれこれ

Steve Granitz/WireImage


“まさか自分がO・J・シンプソン、世界貿易センタービルとユナイテッド航空93便の墜落現場、ジョンベネ・ラムジーなどに関わるとは思いもしなかった。”

ールー・ブラウンの反応はいかがでしたか? 自分の娘が殺害された場所ということで、とても感情移入したと思いますが。

その通り。しかし全ての痛ましい事件には、現実的な側面と感情的な側面があることを学んだ。誰もが直感的に感情を出すが、現実を見ると、ルーには支払うべき金銭的負担があった。彼は娘を失ったトラウマと闘いながら、同時に不動産も整備する必要があったのだ。知っての通り、彼は第2次大戦の退役軍人で、いわゆる最も偉大な世代の人だ。戦火をくぐってきた彼は、全てのプロセスに対してとても冷静に対処した。

ー殺人や犯罪現場となった不動産の価値は、一般的にどの程度下落するものでしょうか?

期待通りの答えでないと思うが、ピンからキリまである。価値を落とさずに売却できた物件も私は見てきた。例えばミルウォーキーのジェフリー・ダーマーの物件は割増料金で売れたが、これには裏話がある。いわくつきの不動産の価値は10〜25%下落するのが一般的だ。

ージェフリー・ダーマー(※アメリカ合衆国の連続殺人犯。ミルウォーキーの食人鬼と言われている)物件の裏話とは?

彼が逮捕された時、たまたま同じ頃、キャンパスサークルというグループが地域の全ての住宅を買い占めてミルウォーキー大学の学生向けの住居を増やそうとしていた。ダーマーの住んでいた場所の周辺は犯罪が多発する地域だった。あらゆる理由から同グループは混乱していたが、その理由のひとつは、ダーマーの住んでいたアパートの近くにあったいくつかの投資物件で、それらがグループの計画の邪魔になっていたのだ。グループがダーマーのアパートを訪れた際、彼らの買う意志が固いと見たアパートのオーナーは、彼らに割増価格を提示した。しかしこのような取引は稀だ。通常は10〜25%減で取り引きされるのが、私が何度も経験してきた典型的なパターンだ。

マサチューセッツにあるリジー・ボーデンの家のように、犯罪現場で収益を挙げることもできる。同物件はベッド&ブレックファーストとして、リジー・ボーデンの母親が斧で殺害された部屋に1泊数百ドルで宿泊できる。しかし一般的にこのような例はめったにない。ヘヴンズ・ゲート、ジョンベネ・ラムジー、O・Jのほか、文字通り数百の知られざる事故物件があるが、通常は10〜25%下落する。しかし中にはめったにないユニークな状況の物件もあるということだ。


ランドール・ベル。39人が集団自殺を図ったヘヴンズ・ゲートの屋敷前にて(1997年)(Photo credit: Bob Grieser/Los Angeles Times/Getty Images)

ー不動産価値を落とすのは、悪い評判によるものか、それとも物理的な損傷によるものでしょうか?

良い質問だ。ヘヴンズ・ゲート事件の屋敷の場合、実際に多くの損傷があった。なぜなら…具体的に描写したくもないんだが…

Translated by Smokva Tokyo

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