サマソニ取材「アレッシア・カーラが語るドレイクとディズニー映画、自殺防止ソングの意義」

ー幼い頃は、どんな音楽に親しんできたのでしょう?

アレッシア:いろんな音楽を聴いてきたわ。ブラック・アイド・ピーズ、ピンク、ネリー・ファータド、アラニス・モリセット、それにパラモアも大好き。それから、個人的に大きなインスピレーションを受けたのはエイミー・ワインハウスね。

ーグラミー賞の授賞スピーチで、「私は子供の頃から、シャワーを浴びたりしながらグラミー賞を受賞するマネをしていた」と話していたのが印象的でした。

アレッシア:私の場合は、スターになろうというよりも、とにかくシンガーになりたかったの。自分の音楽を作ることで生活していけたら最高だなって。それに、自分が尊敬しているミュージシャンはみんなグラミーを受賞しているし、周囲から認められている証でもあるから。もちろん、グラミーと縁がなくても素晴らしいシンガーもたくさんいるんだけどね。とにかく、そういう憧れが強かったから、シャワーを浴びているときでさえ、受賞する日を夢見ながらスピーチの練習をしていたの。

アレッシア・カーラ
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ー昨年発表されたロジックの「1-800-273-8255」に、カリードと一緒に参加していましたよね。改めて参加の経緯を教えてください。

アレッシア:ロジックとはレーベルこそ違うけど、高校生の頃から彼のファンで、一度知り合ったときに電話番号を交換していたの。それであるとき、「アルバム(2017年作『Everybody』)を作っていて、こんな曲を用意しているからぜひ歌ってほしい」と彼から連絡があって、データを送ってもらって。それを聴いて「やる!」と即答して、自分のヴァースを歌って、それであの曲が出来上がったというわけ。

ー「1-800-273-8255」は(アメリカでの)自殺防止ホットラインの電話番号で、力強いメッセージが込められたナンバーですよね。

アレッシア:自分が参加したいと思った理由も、まさしくそこ。メンタルヘルスは深刻な問題で、他人事ではないトピックのはずなのに、ポップカルチャー……とりわけ音楽の世界では、そこまでオープンに語られてこなかった。私はあの曲にすごく共感しているし、声を大にして問題提起していけたらと思ったの。

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