プリンスのペイズリー・パーク訪問記:紫の殿下との魅惑の一日

1999年、ローリングストーン誌のジャーナリストがプリンスのペイズリー・パーク・スタジオを訪問(Photo by Paul Bergen/Redferns)

1999年にプリンスのペイズリー・パーク・スタジオを訪問したあるジャーナリストの思い出。そこで彼はプリンスにインタビューをし、リハーサルを見学した。






ペイズリー・パークは想像よりこじんまりしていた。80年代なら未来的な建物だったが、1999年の今では、その外観は自動車ディーラーのようだ。これまで数え切れないほどのスターたちをインタビューしてきたが、プリンスは音楽ジャーナリズム界において「聖杯」扱いされており、その機会は自慢に値するものだった。アリスタ・レコードのトップ、クライヴ・デイヴィスに敬意を表して(デイヴィス自身もプリンスとの契約を自慢していたのだが)、プリンスは当時のニュー・アルバム『レイヴ・アン2・ザ・ジョイ・ファンタスティック』のプロモーションを目的としてメディアと話すことに合意した。このアルバムは、話題になった彼のマスター・テープの所有権をめぐる激しい論争でワーナー・ブラザースを離れて以来、メジャー・レーベルからの最初のリリースとなる。おかげで私は、私の音楽面でのヒーローに向き合うことになった。

これまで私はインタビューで緊張するようなことはなかったが、私はプリンスの狂信的なファンだ。ヤフー・ドット・コムの依頼による取材で、プリンスと話しにペイズリー・パークに足を踏み入れた時、私の胃はセメント・ミキサーのようにぐるぐると回り始めた。また、プリンスはプレスに対して予測不能の対応をすることで悪名高い。インタビュー自体まれなことだし、彼の回答は不可解か、そっけないか、漠然としていることが多い。私は理解するための接点が本気で欲しかったし、プリンスとの邂逅を素晴らしいものにしたかった。心配ごとのひとつは、彼をどう呼べばよいのかということだった。当時、彼はただ一人、発音できないシンボルで呼ばれていた。この課題に役立つ助言をくれそうな人は、誰もいないように見えた。

Translation by Kise Imai

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