「笑うだけではダメ」モー娘。小田さくらが考えるトップに立つために必要なこと

Takuro Ueno | 2018/02/02 13:02

| モーニング娘。'18の小田さくら(Photo by Yoko Yamashita) |

1998年1月28日のデビューから20年を迎え、2月7日にはモーニング娘。20th名義でミニアルバム『二十歳のモーニング娘。』を発表。結成メンバーと現メンバーのコラボレーションが実現。現在進行形のモーニング娘。’18では配信シングル「花が咲く 太陽浴びて」をミニアルバム発売に先駆けてリリース。グループ随一の歌唱力を誇る小田さくらにインタビューした。

モーニング娘。’18で活躍中の小田さくらは、2012年の「11期メンバー『スッピン歌姫』オーディション」でグループに加入したメンバーである。プロデューサーのつんく♂いわく「松浦亜弥や高橋愛と並び、ハロー!プロジェクトの歴史でベスト3に入る歌唱力」という言葉が示すように、その力強いヴォーカルはグループ内で突出しているが、彼女自身は自分のことを努力の人だという。「歌のオーディションで合格したというと、生まれた持った才能でしょと思われがちなんですが、私はもともと歌が苦手だったんですよ。そこから頑張って鍛えてきた。後輩たちに対して、誰でも時間をかければできるんだ!ということの示しになりたいので、昔も今も努力は怠らないようにしてます」。その直向きさの裏側には何があるのか、インタビューを通して探ってみた。

干渉し合う相手がいないのは強みだと考えるようになった

─小田さんは11期メンバーで同期がいないんですよね。

小田 モーニング娘。の歴代メンバーの中で同期のいない1人加入は、私で3人目なんです。後藤さん(後藤真希:3期)、久住さん(久住小春:7期)、そして私。今一緒にやってる14期の森戸知沙希ちゃんも1人加入ですけど、ハロー!プロジェクトに同期が20人くらいいますし、実質的には12期と同期扱いなんですよ。だから私の中では1人というより同期に囲まれてる子という認識です。

やっぱり最初はうらやましかったです。4人、4人、1人、4人と同期ごとに分かれていた時期では、何をするにしても――例えば、お弁当食べようと思って稽古場入ったら、4人のグループが3つできていて、自分はどこにも入れないんだなぁと思ったり、同期で揃って歌うパートが皆にはあったり、「ああ、私は1人なんだ」って思ってました。ただ、最近になって自分がグループの中で先輩の部類に入ってきたからなのか、干渉し合う相手がいないっていうのは、すごく強みだなと考えるようになったんです。いつでも誰でも同じ目線で見られる。中間管理職的なことをしっかりやるようにしなきゃいけないと思ってます。先輩チームの意見と後輩たちの考えをつなぐことが、自分の役割だと。同期がいないからこそ、全員の意見をフラットに聞けるんです。


モーニング娘。’18「ジェラシー ジェラシー」(Morning Musume。’18[Jealousy Jealousy])(Promotion Edit)

─その広い視野っていうのは、昔からあったものなんですか?

小田  いえ、最初は自分のことばかり考えるタイプだったんですけど(笑)、変わろうと思ったのは12期(尾形春水、野中美希、牧野真莉愛、羽賀朱音:2014年加入)が加わった頃です。そのときは、とにかく笑顔でいるようにしたんです。例えば、リハーサルでバチバチにぶつかり合っている状態になったときでも、そのまま押し通すんじゃなくて自然にその場を変えられる人になりたくて。その結果、一つのことに熱くなりすぎず物事を見られるようになりましたし、人に優しくできるようになりました。

今振り返ると、12期が入った後に道重さん(道重さゆみ:6期)が卒業したのも大きかったです。道重さんのおかげもあって、あの頃はみんな無邪気で楽しそうにしてたと思うんですよ。だから卒業した後、いかにその影響を引きずらないようにするかってことは考えました。でもファンの方に「ワンフォー(モーニング娘。’14)が一番好き」と言われることが今でも時々あって、それがすごく悔しいんです。私としては当時と比べたら歌もダンスもクオリティが上がってるし、自分の中で頑張ってキレイになったという気持ちもある。だからそうやって言われたら「ワンフォー、楽しかったですよね!」と返しますけど、同時に「今が一番幸せなんです!」ってことを伝えるようにしています。先輩しかいないときには考えられなかったことなんですが、私も後輩のことをこんなに可愛がったりするんだなぁと今の自分に驚いているところです(笑)。

─小田さんの中での内側の変化というのは、パフォーマンス面でも何か影響を与えましたか?

小田 そこは切り離してるかもです。今でも歌うときのポーズとかは研究してますし、スタイルが突出していいわけではないので、キレイに見えるようにするにはどうしたらいいんだろうって。でも、かわいくなりたいと思って最初に取り組んだのは、悪口を言わないようにするとか、人のことを肯定してみるとか、内側のことが多かったです。


Photo by Yoko Yamashita

─変わろうと意識した結果、すべてがいい感じに作用したんですね

小田 ただ、よくないことがあっても笑って、優しく接するというだけじゃダメだなってことを去年一年かけて学びました。常に笑ってることが許されたのは、後輩という立場だったから。小田ちゃんはいつでも笑ってて我慢強いねって先輩から言われるのはいいとしても、後輩から同じように思われるのはきっとよくないことだろうと思って。あと、緊張感は必要だと思うんです。過去、ピリッとした雰囲気をいつでも誰かが出してくれていたので、その雰囲気は壊しちゃいけないなと。リハーサルが楽しいだけじゃダメで。私たちはプロで、何を届けるために歌とダンスをやっているのか感じながら表現をしなければいけない。仲良いのはいいんですけど、プロだったら仲の良さよりお互いの信頼関係とリスペクトが大事なので。そういうことを全員で共有できたらいいなと思います。

工藤さん(工藤遥:10期メンバーで2017年卒業)がなんでも言う人だったんですよ。だから工藤さんがいなくなって、何も言われないから別にいいやって思われないように、今はいろいろと言うようにしていて。でも自分の考えてることが本当に正しいのかどうか分からないときは、一度先輩に相談したりしてます。

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