miletが語る、活動5年を経ても尽きないイマジネーション、エヴァン・コールからの刺激

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miletの新曲「Anytime Anywhere」は放送中のアニメ『葬送のフリーレン』のエンディングテーマだ。1000年以上生きているエルフであるフリーレンを中心とした壮大な物語を、アニメの劇判を担当したエヴァン・コールによる流麗なストリングスバラードとして描き切った。

深い孤独と多くの出会いと別れを宿した歌詞は、「I'm whispering our lullaby for you to come back home」(あなたが帰ってくるように、私たちの子守唄をささやく)という願いに帰結する。元々原作の大ファンだったというmiletに、「Anytime Anywhere」が表題曲の新EPのことや初の海外単独公演となった台北でのライブをはじめとする海外活動、そしてデビュー5周年を控えた心境について聞いた。

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ー「Anytime Anywhere」はアニメ『葬送のフリーレン』のエンディングテーマですが、どのようにして曲作りに向き合っていったんですか?

milet:エンディングテーマのお話をいただく前から1ファンとして原作を読んでいたので、曲を書かせていただくことになった時はすぐに頭の中である程度のイメージが膨らんでいました。そこで改めて原作を読み返し、言葉の隅々まで丁寧に見ていくと、読む度に言葉の聞こえ方が違ったんですよね。広い視点を持って深く入っていたことで、より作品を好きになりましたし、どんどん曲ができていきました。



ー歌詞は孤独から始まり、出会いや別れが描かれていますが、どんなことを意識して書きましたか?

milet:フリーレンは自分の感情を語ることが少なく、どんなことを考えているかがわかりやすく描かれていません。彼女の気持ちになってみたり、何百年後にどう思うのかを先回りして考えてみることで歌詞を書きためていきました。彼女が見たいのは、人間の感情が生まれる理由やそれが行きつく先で、その答えを人間の私は持っています。自分の内面を見つめることで少しは答えに近づけるのかなと思い、今の自分と未来の自分に正直に問いかけていきました。

ーフリーレンの物語とmiletさん自身のこの先の物語が交錯していくような印象もありました。

milet:そうですね。フリーレンは長く生きているからこそ、多くの出会いと別れを経験してきました。「死ぬということについてどう考えているのか」とか、フリーレンに会ったら聞きたいことがたくさんあります。私の立場になって考えてみると、死んだら今出会えている人たちとは会えなくなってしまうけど、願わくば来世で形を変えてでもいいから出会いたい。そう思うということは、今の出会いが大切なものだからこそ。そして、大切な人がいなくなっても、その人の存在が消えるわけじゃなくて、ずっと私の中で生きている感覚になるのは私が人間だからこそなのかなと思いました。歌詞も曲も浮かびすぎてて選ぶのが大変だったんですよ(笑)。思いは歌詞にもメロディにもなるので、物語に触発されていろいろな形で溢れ出てきて、同じ伴奏で何バージョンもできました。

Rolling Stone Japan 編集部

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