miletが赤裸々に語る「不安」との戦い、ファンの支えで再発見した自分らしさ

milet(Courtesy of SMEレコーズ)

今年6月にリリースされた1stアルバム『eyes』がBillboard JAPAN “HOT ALBUMS”にて2週連続1位、8週連続TOP10入りの大ヒットを記録。大晦日の「第71回NHK紅白歌合戦」出演も決定するなど飛躍を遂げたmiletが、通算6枚目のEP『Who I Am』を12月2日にリリースした。Toru(ONE OK ROCK)がプロデュースした表題曲とバラード「The Hardest」はテレビ朝日系 木曜ドラマ『七人の秘書』の主題歌としてオンエア中。2020年の顔となった彼女がEPの制作背景と人知れぬ葛藤、苦しい期間を支えてくれたファンへの想いを明かしてくれた。


―まずは『eyes』の2週連続1位、改めておめでとうございます!

milet:ありがとうございます。想像すらしていなかったのでビックリしました。コロナ禍でCDショップにも足を運びづらい状況だったのに、たくさんの方々が手にとってくださったのが本当に嬉しくて。自分としては太鼓判を押せるものを作ったつもりだったし、広く聴いてもらえるといいなと思っていたので、その通りになってよかったです。

―時期が時期だけに、リリースまでも何度か延期もあったり大変そうでしたが、結果的に報われましたね。

milet:本当によかったです。予定されていたツアーが中止になったのは残念ですけど、あそこに収録された曲たちが私とリスナーさんを繋ぎ止めるものになってくれたというか。アルバムを出すことができたのは私にとっても大きかったです。

―そしてビックリしたのが、アルバムから半年の短いスパンで新しいEPが届いたことですよ。

milet:いや、私としては「結構空いちゃったな」と思ってました(笑)。去年は4カ月に1枚くらいのペースで出してたので「どうしよう!」って。可笑しいのが私だけじゃなくて、ファンのみなさんも「最近出さないね」「どうしたのかな」と言ってて。待ってくれてる人がいるというのは安心しますね、まだ忘れられてないんだなって。

―忘れるわけないじゃないですか。相変わらず働き者だなって。

milet:まだまだ曲もたくさんできるし楽しめてますね、今のところは無問題(笑)。

―miletさんも「新たな私の一面が垣間見える、とても『今』らしいEPになりました」とツイートしていましたけど、アルバムで最初の集大成を見せたあと、さらなる新境地をアピールするような楽曲が揃っているように感じました。

milet:これまでの曲には「私のことを知ってもらいたい」と思いながら作ってきた部分もあったと思うんです。でも今回は、コロナ禍で自分と向き合う時間も増えたことで、やりたいことを自由にやろうと考えるようになって。私らしさを強調するよりも「いい歌を作りたい」という気持ちで曲作りを進めることができた。それが自分としてはよかったなと。

―今回はアーティスト写真やジャケット写真もいつになく力強さが打ち出されていて。初期の頃と比べて、いい意味で殻を破ったような印象を抱きました。

milet:これまでは無意識のうちに虚勢を張っていたというか、自分の曲がもつイメージに引きずられていた部分もあったと思うんです。私はステージの場数も全然踏んでこないままデビューしたので、自分のキャリアに不安もあったから。だけどリリースを重ねながら勉強させてもらったことが糧となり、いろんな人に聴いてもらえたことが自信に繋がって、自分の内側にある本当の強さを出すことができるようになってきたのかな。

―1曲目「Who I Am」でのギターを強調したロックサウンドは、まさしく新機軸ですね。

milet:『七人の秘書』のために何曲も作ったんですけど、なかなか手応えが得られなくて。一番最後に取り掛かったのがこの曲だったので、私としては出し切った感じでした。結果的に制作側の方々にも気に入ってもらえて、ドラマ本編でも贅沢に使っていただいてるので、これが正解だったのかなと。いつもの私とだいぶ違う自覚もあるけど、「強く生きていく女性」みたいなヴィジョンは入れたかったし、女性の私がここまで男らしいトラックで歌うというのは、ドラマの内容とも合っていたように思いますね。



―この曲で再度タッグを組んだToruさんとは、制作中にどういったやり取りがあったのでしょう?

milet:今回、最後のレコーディング以外は全部リモートで進めて。ドラマの内容も踏まえつつ、曲のテンポやテンション、あとは歌の音程などについて相談したんです。そうしたら、想像以上にゴツいトラックが来たなと(笑)。でも、Toruさんとは何曲も一緒に作ってきたから、言葉足らずな私の意見も汲み取ってもらえて、最終的にはお互い歩み寄りながら作ることができました。すごくやりやすかったし、今後も必要であればリモートでやっていけそうだなと。

―これまでのインタビューでもロック好きを公言していたので、「ついに来たか!」と思ったりもしました。

milet:聴くのはずっと好きなんですけど、ここまでドラムが響いて、ギターが前に出てくる曲は歌ったこともないし、「マジか、どうやってメロディつけよう」って不安になったりもして。あと、この曲は歌詞が一番難しかったですね。今まで作ったことのないようなメロディだったから、これにハマる言葉ってなんだろうと考え込んでしまって。いつもはシュパパパーってすぐ書いちゃうけど、今回はレコーディングの最中にも書き直すような感じ。ある意味、2020年を象徴するような作業でした(笑)。

―miletさんはこの曲を「前へ進んでいく、強い曲」と表現していましたけど、以前も語ってもらったように、「前進する」というのは歌詞のなかで毎回出てくるテーマですよね。“いま吐き出す 繰り返すこの声が who I am”というサビのフレーズも心に響くものがあります。

milet:自分でも思うんですけど、私って言い方を変えてるだけで、いろんな曲で同じようなことをずっと言い続けているんですよね。そうやって言い続けることで、私自身がどういう人間で、どんなことを考えているのか明確に見えてくるというか。それこそツイートなども含めて、同じようなことを言い続けているうちに「miletはこういう人なんだ」って認知されて、深いところまで汲み取ってもらえるようになるんだと思う。“繰り返し吐き出す”ことで“who I am”がわかっていくのかなって。

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