神はサイコロを振らないが向かい合った「心海」、4人が語る夢が叶いまくったアルバム



―「六畳の電波塔」には「うたで世界を救いたい」という歌詞もありますが、バンド活動をする上で、そういう気持ちを実感されたりするのでしょうか?


柳田:バンドを続けてきたから芽生えた感情だと思います。音楽をやっていなかったら自分も誰かと同じように人を攻撃していたかもしれない。たくさんの人から愛をもらっているからそういう風に思えるようになったんだと思います。

―結成当初だったら書けなかった曲だと思いますか?

柳田:そうですね。「世界なんてくそくらえ」とか「どうでもいいわ」と思ってましたから(笑)。



―(笑)。本当にさまざまなアプローチの曲が入っているアルバムですが、それは意識したんでしょうか?

柳田:例えばロックチューンを作ろうと思えば比較的簡単に作れると思うんですが、新録曲ではなるべく挑戦したかったんですよね。いろんなアレンジャーさんやプロデューサーさんと一緒に作品を作れるチャンスがあるんだったら、自分の知らない世界に飛び込んで、いろいろな音楽のエッセンスを吸収したかった。亀田(誠治)さんやYaffleさん、村山☆潤さんといったいつかご一緒したかった人と新たにご一緒できて、夢が叶いまくったアルバムだなって思います。次のアルバムではもっとチャレンジしたい気持ちが増すと思うんですよ。だから今のうちから、「次はこういう人とやりたい」とか、例えば「こういう海外のアーティストと一緒に曲が作りたい」とか考えてます。その次の夢を叶えるためにも、このテンションの高い曲たちが詰まったアルバムがたくさんの人に響いてくれたら嬉しいですね。

―先ほど黒川さんが「歌が好き」と言っていたことにも繋がりますが、バンドサウンドにこだわらず、自由に音楽を探求しているムードが溢れていますよね。

柳田:黒川も相当器が広いと思うんですよね。これだけ打ち込みが多いのを「いいよ」って言ってくれるドラマーもなかなかいないと思うので、すごく感謝してます。音源ではなくライブで完結するというゴールをしっかり共有できているというのも大きいと思います。

黒川:デモは柳田が作っているので、「そのアプローチは違うよ」と思ったとしても、その意見は楽曲が呼ぶ方向に行かないと思うんです。ドラムはライブでたくさん叩けるので音源で叩かなくても全然気にならないですね。僕としてはライブで自分のドラムを表現するのが一番楽しいです。

―10月からはホールツアーが始まりますが、どんなツアーにしたいですか?

柳田:「ライブで完結する」っていうことを言いましたが、アルバムの曲に各々の楽器のアレンジを加わえていきたいと思ってるので、ワクワクすることでいっぱいですね。オープニングの画はなんとなく浮かんでて、「Into the deep 」でセッションみたいな感じで始まって、「Whatʼs a Pop?」で飛ばしまくって物語が展開していく。そんなことを今は考えてます。

桐木:いろいろなライブアレンジの可能性があるアルバムだと思うので、今までライブに来てくれてた人も初めて来た人も楽しませる自信がありますね。

吉田:ライブはレコーディングとはまた違う自分の中での答えを見つけつつ、来てくれるお客さんのことを第一に考えて、セトリなりアレンジなりを考えていきます。良いツアーにしたいですね。



<リリース情報>



神はサイコロを振らない
2nd Full Album『心海』
2023年9月27日リリース
<CD>全13曲収録
1. Into the deep (Instrumental)
2. What’s a Pop?
3. カラー・リリィの恋文
4. Division
5. 六畳の電波塔
6. 修羅の巷
7. 僕にあって君にないもの
8. スピリタス・レイク
9. 朝靄に溶ける
10. Popcorn 'n' Magic!
11. キラキラ
12. 夜間飛行
13. 告白
https://kamisai.lnk.to/2nd_alPR

<ライブ情報>

Extra Live 2023 “Advance to「心海パラドックス」”
2023年9月23日(土)香川:festhalle
2023年9月26日(火)福岡:FUKUOKA BEAT STATION

PIA MUSIC COMPLEX 2023
2023年9月30日(土)新木場・若洲公園

Takao Rock! 2023 - 打狗祭 -
2023年10月7日(土)8(日)9(月)台湾・高雄流行音楽センター
3日間のうちいずれか1日に出演

Live Tour 2023「心海パラドックス」
2023年10月28日(土)大阪:オリックス劇場
2023年11月4日(土) 北海道:札幌道新ホール
2023年11月11日(土)福岡:福岡市民会館
2023年11月18日(土)宮城:仙台電力ホール
2023年11月23日(木・祝) 岡山:岡山芸術創造劇場ハレノワ
2023年11月25日(土)新潟:新潟市音楽文化会館
2023年12月1日(金) 愛知:日本特殊陶業市民会館フォレストホール
2023年12月17日(日) 東京:東京国際フォーラム ホールA

Rolling Stone Japan 編集部

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