神はサイコロを振らないが向かい合った「心海」、4人が語る夢が叶いまくったアルバム

神はサイコロを振らない

2枚組20曲入りのメジャーファーストフルアルバム『事象の地平線』から約1年半。神はサイコロを振らないのセカンドフルアルバム『心海』は、まさに心の海に深く潜っていくような1曲目の「Into the deep」のアウトロが2曲目の「Whatʼs a Pop?」にシームレスに繋がり、エピローグのようなナンバー「告白」で終結するというコンセプチュアルなアルバムだ。

浮遊感のあるエレクトロニック・サウンドの「Whatʼs a Pop?」では曲作りにおけるたゆまぬ探求心が描かれると同時に、生みの苦しみも描かれる。神サイはなぜ音楽を鳴らし、柳田周作(Vo・G)はなぜ歌を歌うのか。Yaffleや亀田誠治、村山☆潤といった面々を新たにアレンジャーに迎え、様々なサウンド・デザインに果敢にトライしながらも、音楽活動における根源的な思いが詰まったアルバムについて、4人に訊いた。

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ーファーストフルアルバム『事象の地平線』は20曲入り2枚組のアルバムでした。セカンドフルアルバム『心海』は13曲収録ですが、どんなイメージから制作したんですか?

柳田周作(Vo・G):コンスタントに新曲をリリースしてきて、いざアルバムを作ろうということになった時に核になったのは2曲目の「Whatʼs a Pop?」という曲でした。1曲目のインスト曲「Into the deep」と同じトラックでデモを作っていて、次にツアーをやるとしたら「Into the deep」で始めたいと思ったんです。だったら、このインストから始めるコンセプチュアルなフルアルバムができそうだなと思いました。

―『事象の地平線』のインタビューのタイミングで「ミスチルの『深海』みたいなアルバムを作る話が出ていた」と話していましたが、タイトルの『心海』は『深海』を意識されたんでしょうか?

柳田:そうですね(笑)。セカンドアルバムで早くも、漢字違いで『心海』と付けてしまいました。『深海』は桜井(和寿)さんのダークな部分がすごく出ていて、僕は人間味を強く感じました。神サイの強みって、完璧じゃない人間がやっているところなのかなと思っていて。リスナーと等身大というか。僕たちは根っからのスターではないし、足りない部分を音楽で必死に補おうとしてるところがあります。そういうところがリスナーからすると「守ってあげたい」みたいな気持ちになって、キラキラした目線で見てくれているのかなと思った。『心海』が神サイの人間臭さが顕著に出ているアルバムだなと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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