the shes goneが語る、心の距離をテーマに人間の内面を描く理由

―『HEART』を聴くリスナーの方たちに何か伝えたいことはありますか?

音楽を作る人はみんなそうだと思うんですけど、過去のものが評価されることも嬉しいんですけど、やっぱり今1番いいと思って頑張ってやってきたものを評価して欲しい。これまでの過程を経て、今の曲を作れていると思うので。聴いてくれる人には全曲好きになって欲しいなんて押し付けがましい思いはなく、1曲でも好きになってくれたらなと思います。あと毎回作品を作るたび思うのは、決して時代の流れに寄せた曲をやっているとは思っていないので、今評価されなくても時間が経って皆さんの中に残る曲であって欲しいですね。

―長い時間を越えて愛されるような音楽になって欲しいですね。

5年、10年経っても古くならない言葉を選んでいるので、懐かしいとかではなく、いつ聴いても「この曲はこの曲だよね」って思ってもらえるアルバムになってくれたら嬉しいです。

―それと共に今のthe shes goneもここに込められているんですね。

ちょうどここ最近、サポートだったドラムの熊谷亮也が正規メンバーになってバンド体制が変わったんです。それを通して今のメンバーでやってきた音が確実に前回のアルバムよりもいい音で、同じ方向を向いて作れた自負があります。リスナーの方にはそれを感じていただきたいですね。

―仲の良いバンド、影響受けた先輩のバンドなどありますか?

同い年ですごいなと思うのはMrs. GREEN APPLE、FOMARE、koboreですね。ジャンルはそれぞれみんな違いますけど、先にもう色んなものを経験していて、スーパースターの域に入っていると思っています。一緒にイベントをやったreGretGirlやThis is LASTも意識はしますね。

―3月から「HEART」を引っ提げたワンマンツアー、4月に国際フォーラムでのワンマンライブなど控えていますが、今回のアルバムの中でライブでのイメージが膨らむ楽曲はありますか?

想像しやすいのは「スクールボーイ」ですね。リハーサルの段階で、曲が持つ空気感を作れている気はします。でも手拍子をする曲じゃなかったとしても、どの曲もライブでちゃんと引き込める曲にはなっていると思います。僕らも新曲が多いツアーが久々なので、新曲を聴いてお客さんがどういう反応をするかワクワクしています。正直コロナ禍のライブでは、声も出せない客席からお客さんの目だけがポツンと見えていて、それがステージとの間に距離があるように感じていました。だから人間味、心の温かさ、繋がり、心の距離みたいなものを見つけようとずっと考えていたんです。最近そこにようやく慣れてきたので、ライブでは皆さんの緊張を僕らが全部吸い取るつもりで、お客さんと一緒に我慢してきたものをようやく解放していきたいですね。ここまでコロナで会えなかった時間は無駄じゃなかったってことを証明できるツアーにしたいです。

―近い目標にはライブがあると思うんですけど、長いスパンで見た時に、これからのthe shes goneが掲げる目標は何かありますか?

常に向上心は忘れずにやっていきたいです。まだ出たことないフェスに出たり、街中でもっと自分たちの曲に出会う機会が増えたり、もっと自分たちに気づいていただける機会を作れたらいいなと思いますね。あと、チャンスが来た時は自分たちでそのチャンスをしっかり掴めるような度量、力をつけていきたいです。去年、事務所の先輩である[Alexandros]のライブに弾き語りで呼んでいただいたんですけど、本当に1、2週間前に決まったんですよ。何千人を前に1人でやる機会なんてないので、これはもう馬鹿になるしかないと思ってやりました(笑)。これからもそういうチャンスを掴んでいきたいですね。



<リリース情報>



the shes gone 
ミニアルバム『HEART』
発売中
=収録曲=
1. 栞をはずして
2. 春よ、恋
3. ムスクの香り
4. 陽だまり
5. アポストロフィ
6. スクールボーイ
7. どの瞬間も
8. これから
https://theshesgone.lnk.to/HEART

<ライブ情報>

ワンマンツアー「PART OF YOUR HEART TOUR 2023」
2023年3月17日(金)東京 恵比寿LIQUIDROOM
2023年3月23日(石川 金沢AZ
2023年3月29日(札幌 PENNY LANE 24
2023年3月31日(仙台 Rensa
2023年4月6日(名古屋 DIAMOND HALL
2023年413日(大阪 なんばHatch
2023年415日(福岡 Drum LOGOS
2023年420日(高松 DIME
2023年421日(広島 CLUB QUATTRO

前売 4000円/当日 4500円(Drink代別)

ワンマンライブ「シズゴの日」
2023年425日(東京 国際フォーラム ホールC
open 18:30 / start 19:00
前売 4900円/当日 5400円

the shes gone ホームページ https://theshesgone.com/

Rolling Stone Japan 編集部

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