GLASGOWが考えるオルタナロックと大衆性、バンド名に込めた希望

GLASSGOW(Photo by Jumpei Yamada)

GLASGOW は2018年9月に活動を開始して、同年にタワーレコード渋谷店とインディーズ通販サイトにて、自主制作盤で2枚のCDが累計売上1000 枚以上を記録し、同店舗未流通CDランキングで週間1位を記録。2021年には TOKYO FM 主催のオーディションで優勝を果たし、豊洲PITに出演した。そんな彼らが3月29日に2nd EP&LP『FOOLISH AS THEY MAY SEEM.』をリリースするということで、バンド結成から彼らのルーツ、今作の制作秘話についてじっくり話を聞いた。

―藤本さんのお好きなアーティストをチェックしたら、ART-SCHOOLとかthe pillowsとか、スピッツとかを挙げていて。90年代とか00年代のバンドがお好きなんですかね?

藤本栄太:リアルタイムじゃないですけど、邦楽だとその辺を一番聴いてましたね。中学生くらいの頃にBUMP OF CHICKENが好きになりまして、そこから邦楽ロックを掘っていったら、さらに上の世代のバンドを聴くようになって。その後に洋楽もチェックするようになりました。

―スタートはBUMP OF CHICKENだった。

藤本:そうですね。バンプから派生してthe pillows、ART-SCHOOLを聴いていく中で、どうやらthe pillowsとかART-SCHOOLは“オルタナティブ”と呼ばれているらしいと。ただ、中学の時にオルタナって言われてもよく分からないんですよね。だけどバンドのルーツを辿って行った時に、バンプってコーラスワークとかキャッチーなコードの使い方とか、あえて洋楽的なアプローチをしていて、そこにビートルズっぽさがあるなって思いました。でもthe pillowsとかART-SCHOOLって、ニルヴァーナとかピクシーズとかそっちの方だなと感じた時に「あ、自分ってオルタナティブと言われている音楽が好きかもな」と感じまして。そこから00年代とか10年代のUKとかUSのバンドも好きになって、今に至りますね。


藤本栄太(Gt)

―一方、アラタニさんは大のMr.Children好きで。

アラタニ:そうなんですよ。昔からミスチルが好きで、今でも自信を持って一番好きだって言えるバンドですね。小6の時、友達に誘われてライブを観に行ったんです。それが日産スタジアムで行われた『Mr.Children "HOME"TOUR 2007 ~in the field~』。当時は音楽のことを全然知らなくて、ミスチルのことも把握していなかったんですよ。

―じゃあMr.Childrenを知らない状態で、いきなりライブを観に行ったんですか。

アラタニ:はい。知らないバンドの、知らない曲で涙が出たのが初めてで。そこから一番好きなバンドになりましたね。そもそも人生で初めてライブを観たのも、その時だったんですよ。そこから高校で藤本と出会って、ライブを観に行ったり音楽の情報を共有しあったりして、音楽的なものは2人で形成していましたね。


アラタニ(Vo / Gt

藤本:形成したと言っても、ただのテニス部でしたけどね(笑)。

アラタニ:部活終わりに二人でTSUTAYAへ行って、レンタルCDを聴き漁るとか、それをひたすらやっていた感じです。

―長谷川さんは、どんな音楽を通ってきたんですか。

長谷川翔:僕も初めてバンドを知ったのは、中学の頃に出会ったバンプでした。とはいえ高校に入った時点では、アイドルとかJ-POPしか知らない状態だったんですね。部活はハンドボールをやっていたんですけど、キツすぎて辞めて一時はグレれていたんです。で、小学校時代の友達に「バンドを作るんだけど、ドラムをやってくれない?」と言われて。その友達たちが音楽に詳しかったので、銀杏BOYZとかマキシマム ザ ホルモンとか、RADWIMPSなどを教えてくれて。そこから、だんだん聴く音楽の幅が広がっていきました。中でも一番影響を受けたのはTHE BACK HORN。芯を食うような、心の底から叫ぶバンドが好きだったので、THE BACK HORN以外にART-SCHOOLとかSyrup 16gもそうですし、90年代だとTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTとかBLANKEY JET CITYとか、そういう音楽を聴いていましたね。


長谷川翔(Dr)

Rolling Stone Japan 編集部

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE