つばきファクトリーが語る、メンバー一人ひとりが輝ける場所だからできること

「つばきファクトリーらしさ」の理由

―いやいや、素晴らしい個性だと思いますよ。その一方で、つばきファクトリーには清楚というイメージが初期からあると思うんですけど、今はその一色だけではと思っていて。そこでお聞きしたいんですけど、今のつばきファクトリーらしさってなんだと思いますか。

豫風 清楚は土台としてあるけど、そこからいろんな魅力が咲いていった、みたいな。私たちが今まで清楚と感じていた部分から、カッコいいとか、 楽しいとか、「アイドル天職音頭」みたいなお祭りみたいな感じとか、私たちは他にもいろんなことができるんだよっていうことを皆さんに知っていただけたかなって思います。

―なるほど、土台に清楚があるのか。つばきファクトリーって、ファンキーな曲をやっていてもオラついてるというよりもスッとして見えるし、この感覚を言葉にするとどういうふうになるのかご本人たちから聞いてみたかったんですよね。

岸本 岸本に関しては、6人でスタートしたときから清楚を守れていたかって言われたらあんまりわからないし、ずっとスパイス的な感じで好きにやらせてもらってるなって思うんですけど、そういう要素を誰かがずっと守ってくれてるのかな。もととなる清楚な部分が軸にあるからこその振り幅なのかなって。

―その土台がしっかりしてるから、表現の幅を広げても崩れないっていう。

岸本 そうですね。でも、それは誰なんだろう……。

豫風 メンバー3人ずつに分かれてFCイベントのツアーをやってたんですけど、3人になってもちゃんとつばきらしいって思うから、どんな組み合わせでもつばきらしさは残るのかなって思います。

岸本 それって素敵ですよね。1人でも欠けたらそのグループではなくなる、みたいな言い方ってよくあるじゃないですか。でも、一人ひとりがちゃんとつばきファクトリーを背負ってやれてるっていうのは、なんかすごく素敵だね(と岸本と河西が豫風に向けて拍手をする)。

―そういうところまで来ることができたというのは素敵だし強いですね。そんないい状態で新曲「間違いじゃない  泣いたりしない/スキップ・スキップ・スキップ/君と僕の絆 feat.KIKI」がリリースされるわけですけど、それぞれタイプは異なりながらも3曲とも共通して愛について歌っていると感じました。皆さんはそれぞれの楽曲をどう捉えてレコーディングしたんでしょう。

豫風 曲によって愛を向ける相手が違うのかなって思います。メンバーだったり、仲間だったり、1人の人に向けてなのかなって。

―恋愛の歌を録るときってどうイメージを膨らませているんですか。

岸本 部分的には恋をしていなくても理解できるところもあるんですよ。たとえば、「間違いじゃない  泣いたりしない」だと<ピンクリップより ワインレッドルージュで>とか。私は10年ハローにいて、その中でメイクが変わっていってるし、そういう女子の成長みたいなことは理解できるんですよね。この曲だと<背伸びしてたせい>とかも色々理解ができるし。でも、想像できないところに関して映画を観ますね。

豫風 アニメとかドラマを観てるときって気分がそっちの世界に入っちゃうじゃないですか、そこで「あー、悲しい!」と思ったりするのと一緒だなって思いました。



―具体的な作品名って挙げられますか?

豫風 私が悲しいなって思ったのは「花よりだんご」のドラマなんですけど……これは作品をめちゃめちゃ観てる人じゃないとわからないと思うんですけど、本当の気持ちを隠しながらも別れないとダメっていうシーンがあって、そういうのって観てても「はぁ……」って切なくなるし、それは歌に関しても一緒だなって。


豫風瑠乃(Photo by Rika Tomomatsu)

―いろいろとインプットすることが大事なんですね。あと、福田さんの英語がすごくカッコよくて。

岸本 そう、3曲の中でも特に「間違いじゃない  泣いたりしない」はいろんな要素がありすぎて。福田真琳の英語があったり、Aメロではオクターブハモリをしていて、低音が得意な子の声がすごく活きてたり。まあ、それは高音もなんですけど。あと、私がすごく大きい声でわーっと歌ったあとに、谷本安美ちゃんが囁くように歌ったり、いろんな要素が入ってる曲になってます。

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