シンガーソングライター・ayakaが語る、日常の妄想から綴る独自の詞世界

ー「サンミー」はセクションごとに違うアレンジが展開されていて、色んな音が楽しめる曲でもありますよね。

ayaka:私でも把握し切れないくらい色んな音が鳴っています(笑)。だからこの曲をライブでする時は同期音源を流すのが必須で。逆に音源を流していてバンドメンバーが何もしてない時があったり(笑)。「なんか私だけ歌ってる……」みたいな瞬間があって、すごく面白いですね。

ー4曲目「バターナイフ」。このEPの中ではストレートなバラード曲となっていますね。

ayaka:この曲は1番が出来上がったとき、めっちゃいいやんと思ってTwitterに上げたら、いつも聴いてくださる方がTwitterで「あの曲いいな」ってポロッと言ってくれて、すぐに2番からフルで作り始めました。この曲はライブでも毎回歌うくらい大切にしています。

ーayakaさんは歌詞の中で恋愛に関して独特な着眼点をお持ちで、今回の「バターナイフ」っていうのも変わった比喩表現ですよね。

ayaka:バターナイフを実際に使っている時に、「バターナイフ」って歌詞やタイトルに入っている曲を聞いたことないなと思って。名前にナイフって入っているのに切れるわけじゃないバターナイフが面白い存在だなと思ったんです。タイトルにするつもりは別になかったんですけど、曲にした時にバターナイフがメインになってくれました。

ーそれがあなたにっとっての私みたいなストーリーに結びついたんですね。

ayaka:そうなんですよ。バターを掬うためだけに生まれてきたのって素敵やなって思って。私も人の心を救うためだけに曲を作りたいなと思ってこの曲を作りました。

ー5曲目「どこで生まれても」。後半の「君を笑顔にできるほど近くに居られるってことは君から笑顔を奪うことも容易いってことなの」って歌詞にやられますね。

ayaka:嬉しいです。大切な人のことを考えた時に近ければ近いほど笑顔にさせることもできるし、裏切ることも簡単にできちゃうって思ったんです。それってすごい怖いことだと思ってこのフレーズが出てきましたね。この部分は大切にしたかったので壮大なメロディにして、みんなに聴いてもらいたいなと思って作りました。

ーこの曲はいつ頃作られた曲なんですか?

ayaka:この曲は一番新しく出来た曲です。あと1曲どの曲にする?ってなった時に他の5曲と並んだ時にしっくりくる曲がなくて新しく作りました。「どこで生まれても」って曲は私の中では恋愛ソングではなくて、人と人を繋ぐ賛美歌みたいな曲。みんなが肩を組みながら聴いてくれるような曲にしたいと思って作った曲ですね。

ーayakaさんはメロディと歌詞、どっちが先に浮かぶんですか?

ayaka:私は歌詞とメロディを同時に作ることが多いですね。メロディに乗せた時にスラスラ口が動くことを大事にしているので、最初はでたらめな歌詞でも歌ってみて、後でメモを聞いて母音だけ引っこ抜いてくることが多いです。この曲はサビの「最低限の生活の中 1番に浮かぶのは君の顔」っていうのが一発でメロディと詞ができました。

ーサビから出来ていくことが多いですか?

ayaka:そうですね。サビが出来たらそのままの流れで2番を作って、そこからパズルみたいに組み替えることが多いですね。この曲はAメロ、Bメロって進んでいく中で、ミュージカルみたいに色んな展開がある曲にしたくて。だからレコーディングの時も歌い方を変えて、ハネた感じで明るくて可愛い女の子で歌ったり、「君を笑顔に」の部分は強く歌ったりしました。色んな私を出せた曲なんじゃないかなと思います。

Rolling Stone Japan編集部

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