シンガーソングライター・ayakaが語る、日常の妄想から綴る独自の詞世界

ーayakaさんはライブに対してどういった思いをお持ちなんですか?

ayaka:私は元々軽音の時はピンボーカルで活動していたので、今も夢はピンボーカルなんです。だからといってバンドを組みたいわけではなくて。音楽を始めた時は、歌う手段として仕方なくギターを弾いていたんですけど最近はギターも大好きになって、バンドにも負けない弾き語りをしたいと思うようになりました。「弾き語りだからってバラードばっかり歌ってると思うなよ」みたいな(笑)。アップテンポも歌うし、お客さんの気持ちを昂らせることだってできる。そういうライブをしたいとずっと思いながらやっています。でも最近はバンドセットでのライブもするようになって、その時は夢だったピンボーカルをやっています。

ー音源で聴くのと弾き語りで聴くのでは印象が変わってくる曲もあると思うんですが、それについてはどう感じていますか?

ayaka:聴きたかった歌が聴けたと思ってもらえるのもライブの醍醐味だし、「ここってこんなフェイク入れるんだ」と思ってもらえるのもライブの醍醐味。ライブでどう歌ったら「ステージ上の人だ!」っていう憧れの目を向けてもらえるのか、逆にどうやったら親近感を持ってもらえるのかが私の課題でもあります。なので、この曲は音源通りでとか、この曲はみんなの目を見て語りかけるようにいこうとか、曲によって分けたりしたいと思っています。



ー親近感って意味ではMCも大切にされていると伺ったのですが、どんな心掛けをしているんですか?

ayaka:シンガーソングライターの方やバンドマンの方ってMCで曲の説明をされる方が多いと思うんですけど、私はそれがすごく恥ずかしくて。それは曲に詰め込んでいるので曲を聞いてくださいって思うタイプ。だからMCでは雑談というか、「ちょっと聞いてよ~」ぐらいに友達に話すような小話をするようにしています。「この前、歯医者に行ったら治療完了したのに歯が痛くて。こんなことってあるんですかね~」みたいな(笑)。その話をしたら物販でグッズ売っている時に「歯痛いんですか? 私歯科衛生士なんですけど」って人が現れたりして(笑)。そういうライブ後のコミュニケーションにも繋がったりしますね。

ー同じ時間、同じ空間を共にしている友達みたいな距離感ですね。

ayaka:私が出るライブに来てくれる人はまだ私だけを観に来ているお客さんじゃないし、私を観に来てない方の方が多いから、それだったら面白いと思った話をしてちょっとでも笑ってもらえる方が私の性には合っているなと思っています。

ーayakaさんにとって親近感があるけど、憧れの存在でもあるようなアーティストさんはやっぱりaikoさんみたいな方ですか。

ayaka:そうですね。高校生の時にバイトで稼いだお金でファンクラブに入って初めてライブに行って、こんな走り回っても息切れずに歌うんだ!って思いました。その時は大阪城ホールの後ろから2列目とかでめっちゃ遠かったんですけど、すごい満足感があって、近くにいる感じがしたんです。何千人、何万人を一人で相手にしているのを見て、私もできるだけお客さんの近くにいきたいと思いました。それで最近はTwitterで2分20秒限界まで喋るラジオをしたりしています(笑)。それをきっかけに私を知ってもらえればいいなと思って。音楽で知ってもらわなきゃ意味ないとか思う方ももちろんいるでしょうけど、入り口は何でもいいなと思っています。曲ももちろん好きになってもらいたいけど、私という人間を知ってもらいたい気持ちがとても強いですね。

Rolling Stone Japan編集部

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