SCANDALが語る、活動15年目にして素を出せるようになった理由

―そんなSCANDALの10thアルバム『MIRROR』が2022年のド頭にリリースされます。今のSCANDALだからこそ生まれた楽曲群であることは序盤に語って頂きましたが、その作品のタイトルを『MIRROR』にしようと思ったのは?

RINA:タイトルが本当にギリギリまで決まらなくって。でも、何回もタイトルミーティングを重ねていく中で出てきていたキーワードみたいなモノを並べていくと、なんとなく4人のイメージは一致していて。「光」とか「柔らかさ」とか自分たちが感じる「女性らしさ」とか「優しさがあるのに、強い」とか。それをまとめるとどんなタイトルになるのかずっと考えていたんですけど、最終的に「本当に今決めなきゃ間に合わないです」みたいなミーティングのときに「MIRROR」というワードが出てきたんです。今の自分たちとすごく向き合って、大きく変化した時代とも向き合って、それに上手く対応したり、時には跳ね返すように、カウンターを打つようにアイデアを考えたりしながら生きてきて、その中で生まれたアルバムとしては『MIRROR』というタイトルしかないなと。


RINA(photo by Jumpei Yamada)

―なるほど。

RINA:そのタイトルが付いたときに、今まで何回も話し合ってきた中で出てきたイメージを歌詞にしようと思って、表題曲「MIRROR」の歌詞を書いたんですよね。それで「これが言いたかったこと、やりたかったことだったんだ」と伏線を回収するような気分でアルバムを仕上げられました。

―そのアルバムの仕上がりにはどんな印象を持たれました?

MAMI:不思議なアルバムだなと思いますね。今までも個人個人で楽曲を作って、それを作った人が歌ってみたいなこともあったし、いろんな組み合わせで作曲も作詞もしてきてはいたんですけど、今回お話させて頂いたようにここ数年でいろんなことがあったことによって、ひとりひとりが生み出す曲にも今まで以上にめちゃくちゃ個性が出てきて面白いなと思うし、それもバラエティ豊かにする為にいろいろ詰め込んでいこうとしたんじゃなくて、自然かつ必然的にそういう個性的な楽曲たちが揃っていて。このアルバムを目掛けて作っていたわけじゃなかったのに、まるで最初から目掛けてきたような楽曲が集まっている。シングルを3枚出して、それを辿るようなアルバムに自然となったし、このアルバムの制作期間の日記を読んでいるような感覚にもなりますね。そういう意味で「不思議なアルバムだな」って。

―どんな風にこのアルバムが響いてほしいなと思います?

TOMOMI:自分たちが今の状態をこのアルバムに収めたみたいに、みんなも今もしかしたら悩んだりしているかもかもしれないけど、それでも「そのままの自分でもいいんだな」と思ってもらえるような作品になってくれたらと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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