アジア系アメリカ人を「イエロー」と表現、 米共和党議員が人種差別発言

「イエロー」という言葉の背景

「イエロー」という言葉の使用には、醜い人種差別的な歴史がある。19~20世紀には「黄禍」という言葉でアジア系の人々が西欧の価値観を脅かす存在であることを示し、アジア系移民の入国を厳しく制限する排他的移民政策を正当化した。またパンデミックに伴い――トランプ元大統領は新型コロナウイルスを「カンフーウイルス」「中国ウイルス」と呼び、中国がウイルスを開発したと言う説を前面に押し出した――アメリカではアジア系アメリカ人に対するヘイトクライム件数が増加している。FBIによれば、2020年の対アジア系のヘイトクライム件数は2019年と比べて70%も増加したそうだ。

アジア系アメリカ人女性で初めてオクラホマ州議員に当選したシンディ・マンソン州下院議員は、レーダー議員の発言は「攻撃的」で「容認できない」とツイートした。

「私はアジア系アメリカ人です。イエローではありません」と同議員はツイート。「上院議員の表現は極めて攻撃的で、容認できません。同じ議員仲間が自分の発言によって傷つく人が出る可能性をこれほど自覚していないのは、人種差別についてオープンかつ率直な対話がまだまだ足りないからです」

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from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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