極悪ポルノ男優のレイプ事件、被害者が明かした「おぞましい手口」の数々

2020年6月20日、米カリフォルニア州ロサンゼルスのクララ・ショートリッジ・フォルツ刑事司法センターにて レイプおよび性的暴行罪の罪状認否で、スチュワート・ゴールドファーブ弁護士の弁論に耳を傾けるロン・ジェレミー被告。(Photo byDavid McNew/Getty Images)

21人の被害者が絡んだ30件以上の性的暴行罪で米大陪審から起訴されたポルノ俳優、ロン・ジェレミー被告に対する刑事裁判の記録が公開され、セレブの地位を利用し女性を食い物にしていた事件の実態が明らかになった。

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起訴内容は強姦罪12件、強制口腔性交罪7件、拘束下での性的暴行罪6件、異物による性的挿入罪4件、意識不明または睡眠中の相手に対する性的挿入罪2件、14〜15歳未満の児童に対する猥褻行為、強制ソドミー罪、強姦目的での暴行罪がそれぞれ1件ずつで、古いものでは1996年にさかのぼる。被害者はサンフランシスコ・バレーで撮影中に被告からレイプされたと主張する19歳の女性や、ナイトクラブでレイプされたという26歳女性、被告の自宅で性的暴行を受けたという女性など。ジェレミー被告は8月25日、すべての起訴内容で無罪を主張した。2017年にはローリングストーン誌との取材で容疑を否認し、これらの主張「真っ赤な嘘、または責任転嫁」だと述べた。「私はいままで誰もレイプしたことはない」と、長い声明を発表した。

冒頭陳述でロサンゼルス郡検事局のポール・トンプソン検事補は、25年にわたるジェレミー被告の犯行パターンを詳しく説明した。その後21人の匿名の証人のほか、犯行当時近くにいた被害者の友人や夫らも証人として召喚した。

告発者の1人、証人5番は犯行当時15歳だった。証言台に立った彼女は、2004年6月にカリフォルニア州サンタクララで行われたパーティで被告から膣に指を無理やり挿入されたと証言した。『Almost Better Than Sex』と題したそのパーティの主宰者がジェレミー被告だった。被告のアシスタントは、未成年だった彼女にウォッカとクランベリーのカクテルを一口勧めた。その時彼女はすでにエクスタシーを半錠飲んでいた。本人の証言によれば、ジェレミー被告は彼女を楽屋へ案内して「クールなこと」を見たいかと尋ねた。そして性的行為に及んだという。

「ただもうひたすらショックで、身動きができませんでした」と、その女性は証言した。被告を押しのけようとしたが、できなかったと言う。「あっという間の出来事でした」と本人。「彼は私よりずっと力が強くて、体も大きいですから」 事件を目撃していたとみられる女性の友人も被告にやめるように言ったが、被告はひるまなかったそうだ。「彼はただ『だから何だ』と言いました」と、女性は証言した。その女性は2020年夏にジェレミーが最初に起訴されるまで、この件について通報しなかったと言う。「大人には力があることをわかっていませんでした。ほんの子供だったんです」と彼女は証言した。「このことで自分をさんざん責めました」

Translated by Akiko Kato

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