―「Digital Persona」は□□□(クチロロ)のベーシスト・村田シゲさんが編曲していますね。
Maika:シゲさんは、編曲するときに、曲のストーリーを汲み取ってくださって、その上でそれを楽曲にどう反映させていくかというところで、細かいパフォーマンスだったりとか、曲のストーリー構成とかを手術してくれたような感じでした。
―ダンサブルな曲ですが、誰かの脳内を見ているような不思議な感覚になる曲です。テーマはタイトル通り、ネット上の仮面をつけた自分ということですか。
Moto:そうですね。コロナ禍だからこそデジタルが加速したというか。
Lily:ネット上で仕事をする機会がすごく増えたし、それがスタンダードになった感じもあるし、そういう時代の変化を感じていて。ネット上に、自分だけどやっぱり自分じゃない存在、みんなが共通して知ってる存在がいるというのがちょっと怖かったりもするんです。それに対するものを、この時代に活動しているアーティストだからこそ作品として残したいという気持ちがありました。
―みなさんは物心ついた頃にはインターネットが身近にあった世代だと思うのですが、怖いという感覚があるんですね。
Maika:ありますね。身近だったからこそ、今まで気づかなかったものがあるというか。SNSってやっていて当たり前だよね、というのが、ふと我に返ったときに「あれ?今ネット上にいるこれって私なのかな?」とか。
Moto:「いいね」を集めるだけの人になっているんじゃないかとか。
Lily:刺激的な分、のめり込みやすいので、一回入っちゃうと出口がどっちかわからないような感じがあって。それに対する恐怖みたいなものがもありました。
―そういう感覚をデビュー作で曲として残せたというのは、バンドとして大きいんじゃないですか。
Maika:そうですね。この曲が入れられたことはめちゃくちゃ嬉しいです。
Lily:そうだね。挑戦的な曲だったからこそ。
―メッセージ性もある曲だと思いますが、Motoさんはどんな気持ちで歌っていますか。
Moto:感情の爆発を表現で伝えられたら、聴く人がグッとくるんじゃないかって思いながら歌いました。
―サビはあえてかなり高いキーで、叫んでいる感じを出そうとしたんですか?
Moto:そうですね、「よっしゃ!」ってならないと歌えないぐらいの感じでした(笑)。そういう叫んでいる感を出したかったので、成功なんじゃないでしょうか?
Maika:そう思います(笑)。
Lily:(笑)。