Tempalayが語る、進化するビジョン「人類よ、いざ化けろ」

Tempalay:左からAAAMYYY(Cho, Syn)、 John Natsuki(Dr)、小原綾斗(Vo, Gt)(Photo by Genki Ito for Rolling Stone Japan)



メジャー移籍を選んだ理由。「アートは生活と隣り合わせ」

ー本作はTempalayがunBORDEに移籍して初のアルバムですが、メジャー契約を果たしたことについてはどのような考えがあったのでしょう。

小原 まあ、パイを広げるという意識はあったと思います。正直メジャーに入っても収入が変わるわけではないんですよ。それはもちろん最初から分かっていたし、さすがにここまでやってきて「メジャーに入ったから安泰」とは周囲の状況を見ていても全く思っていない。それも踏まえた上での移籍です。

ーなるほど。以前のインタビューで綾斗さんは「いかに目標の月50万を達成し、キープしていくか?」を考えているとおっしゃっていて。あれから数年経ち、「売れる」ということに対してはどんな意識でいますか?

小原 あのときは、「売れるとは何か?」についていろいろ考えていた時期だったと思うんですよね。売れるにはどういうプロセスがあって、どういう状況であれば自分たちの普通の生活よりも、ちょっといい生活ができるだろう? みたいなことを、イメージしながら話したのだと思う。でもそれって結果論でしかないし、それ以前に説得力のある音楽を作らなければ一過性のものになってしまう。食い続けられないですよね。「金がなくても好きなことができればいい」などとはもちろん思っていないし、とにかくいい作品を作るしかないというのが今の気持ちですかね。

ー自分で納得のいく作品を作り、なおかつ生活も維持していくってなかなか難しいことだと思うんですよ。

小原 でも、それってタイミングなのかなとも思いますけどね。狙いにいくとダメだし。タイミングを「迎えにいく」という感じなのかな……まだ来てないですけど(笑)。

ーAAAMYYYさんが作詞、Natsukiさんが作曲を担当した「フクロネズミも考えていた」(早期予約特典音源)では、アートの未来、人間の未来について歌っていますよね。

AAAMYYY あれは、綾斗が言いそうな言葉を過去曲からたくさん引っ張ってきて並べたんです。

小原 じゃあ、作詞は俺やん。

AAAMYYY (笑)。2サビでフクロネズミが言ってることとかは、私が考えていたことでもあるけど、基本的なモチーフは綾斗の言葉。ライブのMCなどで、いきなりすごくいいこと言うじゃないですか。そういうのを入れ込んでいこうと思ったんです。だから、やっぱり作詞は綾斗なのかな。

Natsuki いやいや(笑)、綾斗を見て感じたAAAMYYYの歌詞でしょ。郭熙が山を見て山水画を描いたのと一緒。

全員 (笑)。

ーコロナ以降、アートのあり方みたいなものは変化していくと思いますか?

小原 もっと生活に根ざしたものになっていくんじゃないですかね。基本的に、アートは生活と隣り合わせのものだと俺は思っていて。今回コロナによって生活スタイルが大きく変わったわけだから、自ずとアートの形も変わっていくと思う。こういう時代だからこそ、それがより価値を持つものになるといいなと思います。


Photo by Genki Ito for Rolling Stone Japan

 

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