殺人・性的暴行・強盗を100件以上、米史上最悪の殺人鬼が仮釈放なしの終身刑に

ジョセフ・ディアンジェロ被告(Photo by Rich Pedroncelli/AP)



「兄の犯行は軍人だった父親から虐待を受けたことが原因」

サクラメント郡のアン・マリー・シューベルト検事検事は、ディアンジェロ被告の連続犯罪が始まってからの長い年月を振り返った――そして、被告が街を恐怖で支配した時期を知るサクラメント市民が、今も同じように恐れおののいていると述べた。彼女は陳述の最後にディアンジェロ被告を直視し、あなたが刑務所内で優遇されようとしても――自分がか弱い老人だと更生局を騙そうとしても、自分も含め関係者全員がこれを阻止する、と述べた。被告が最近老齢ぶりを誇示していたことに対して猛反発があがっていたことから、彼女の発言は拍手で迎えられた。

法廷ではディアンジェロ被告の家族の陳述書も読み上げられた。「私の彼に対する愛情がこの先も変わらないことを兄に知っていてほしい、という思いからこうして書面を書いています」。ディアンジェロ被告の妹は陳述書の中でこう述べ、兄の犯行は軍人だった父親から虐待を受けたことが原因だと述べた。妹は被害者に対して悔恨の意も表明した。そのあとディアンジェロ被告の姪の陳述書へと続き、姪は自分の父親に虐待の傾向があるとわかって以来、被告が父親代わりだったと陳述した。「叔父がそばにいてくれたことに感謝しています。叔父がいなかったら、私は今頃この世にいませんでした」。別の姪は「個人的には、叔父さんの中には私の知らない別の人格があるような気がしてなりません」と述べた。姪の名前は公表されなかった。

前の週には被害者の陳述が行われ、ディアンジェロ被告の元妻シャロン・ハドルさんの陳述書も読み上げられた。「これまでと同じようには生きられません」と、元妻は陳述書の中で述べた(CNNより)。「彼が何百人もの罪のない人々を襲い、彼らの生活をひどく傷つけ、彼が殺めた13人の罪のない人々の家族や友人が40年以上もつらい思いをしてきたという事実を突きつけられながら、日々過ごしています」

被害者の娘は法廷でこう述べた。「怪物は実在しました。ブギーマンが私の家に押し入ったんです」。15歳の時にディアンジェロにレイプされた被害者もこう述べた。「このトラウマともこれでようやくさよならできます……彼は恐ろしい男です。私たちはもう、彼を恐れる必要はありません」(ワシントンポスト紙より)

ディアンジェロは2018年4月、系譜研究用に構築されたデータベースを活用して判明したDNAの証拠がもとで逮捕された。ゴールデンステート・キラーはイーストエリアの強姦魔、元祖ナイト・ストーカー、バイセイリアの荒らし屋と同一犯とみられ、1974年から1986年にかけて少なくとも12件の殺人と50件のレイプ、100件の強盗を働いたと見られていた。元警察官のディアンジェロ被告は1979年、犬除け剤とハンマーを盗んだとして解雇された――多くの犯行を匂わせる証拠だ。

ディアンジェロ被告の量刑判決は、彼と被害者を題材にしたHBOのドキュメンタリー『I’ll Be Gone in the Dark(原題)』の初回放送の直後に行われた。全6話シリーズは、今は亡き犯罪作家ミシェル・マクナマラさんの2018年の同名著書がもとになっている。マクナマラさんは「ゴールデンステート・キラー」の命名者で、長年にわたり彼の足取りを追い続けたが、2016年に著書の完成を待たずに他界――殺人者の身元を突き止めるには至らなかった。友人や遺族によって完成した著書は2018年に出版。その数カ月後にディアンジェロ被告が逮捕された。

Translated by Akiko Kato

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