パノラマパナマタウン、洋楽ロックへオマージュ捧げた3曲の制作秘話



岩渕:前回は俺が4曲デモを持ってきまして。その中からどの曲をアレンジしたのかっていうのを流しながらやってこうかなと思うんですけど、まずは1位だった「Rocket」。この曲は投票も1位だし、俺たちもアレンジしたかったということで。今回のアレンジで何が変わったかというと、ベースとドラムが入ったんですよね。ドラムはいつものサポートドラムのオオミくんがやって、タノがベース入れてくれて。俺もボーカルを録り直したり、ギター弾き直したりした。

タノ:ベースは結構8分ルートで弾いた。岩渕のリクエストがあったのもあるんだけど、8分ルート音をずっとダウンピッキング、音の感じはちょっと野暮ったい、もっさりした感じにしようとしていて。8分ルートでずっとダウンで弾いちゃうと圧が出ちゃうけど、この曲はそんなに圧を出したくなかったからね。他には、高音を出してちょっとチープな音作りにするかも迷ったけど、来週はもしかしたらそっちになるかもしれない。

岩渕:それは俺と浪越のサウンドも聴いてそうなった?

タノ:そうそう。毎回バランスを考えてる。

岩渕:コメント来てるよ。「パノパマっぽくなった」、「明るくなった」、「ベースが気持ちいい」など。爽やかになったってことなのかな? でも俺と浪越がギター入れたらもっとアンニュイっぽさが戻ってくると思うから。

タノ:ベースももう1回考えないとね。今週はこんな感じです。

岩渕:まあ「Rocket」はこういう感じなんですけど。次の曲は、前回の投票とか関係なしに俺がどうしても「Chameleon Man」をやりたくて。ベースとドラムを入れてみました。

浪越:(デモを聴いて)素晴らしいやないかキミ。

岩渕:誰やねん(笑)。結構気づいてくれた人もいるけど、俺がやりたいからにはと思って新しくBメロをつけてみました。オアシスっぽい進行というか。

タノ:さっきの「Rocket」と比べたらだいぶ力強さがあると思うんですよね。歌をやっぱり立たせたいなと思ったから、それを支えるベースにしたくて。音使いも結構滑らかにして、歌と歌の間、コードとコードの間をつなげる感じにしたくて。キックドラムには合わせているんですけど、でもそこまで細かくシャキシャキっとせず。割とだらっと、ドッシリ歌を支える感じのベースにしようと思いました。普段はサビ前に結構入れているフレーズがあるんですけど、そこはちょっとお茶目で滑稽さを出している(笑)。

岩渕:オオミのドラムメモもあるよ。「サビまではルーズで、だらしないハイハットが魅力」と。これはベースとドラムで共通しているところだと思うんですけど。

タノ:うんうん。「Chameleon Man」のほうが納得いっているわ。「Rocket」はもうちょっと練りたい。

岩渕:ここまで2曲紹介したけど、実は「SO YOUNG」もアレンジやったんだよね。「SO YOUNG」は、オオミ含めて皆が好きっていうのがあって。

タノ:でもこれ投票最下位やったから(笑)。

岩渕:タノが確か「最下位ってことは最下位なりの良さがあるから、逆に2位とか3位よりすごいんじゃない」って言ったんだよね。でも1番進化したの「SO YOUNG」じゃないかな。

タノ:これは正直1番上手くいけた気がする。これ普通の8分ルートじゃないのよ。「SHINKAICHI」みたいなにデンデンデンデンじゃなくて、小節の頭にスライド奏法を使ったんのよ。勢いとか粘り、気怠い感じも出るし。「ラプチャー」とかでもやっているんですけどね。それを活かす為に、オーバードライブでうっすら歪ませて音を作ってみました。サビはズンズン前進させていきつつ、後半はちょっと動いて賑やかにしていくと。

岩渕:かっこいい。ドラムのサビ前のフィルインが入っていい感じになったね。抑揚がついた感じしますね。

タノ:来週は浪越がギターを入れると。

浪越:今週は僕何もしてないですからね(笑)。

岩渕:でもこれ浪越も弾き甲斐があるんじゃない?

浪越:あるね。でも曲がいいからあまり余計なことしないほうがいいかなとも思うけどね。

Rolling Stone Japan 編集部

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