中島みゆきを手がけるプロデューサー、瀬尾一三が語る『CONTRALTO』

収録後の瀬尾一三氏(左)とDJの田家秀樹。田家が手にしているのは、中島みゆきの新作『CONTRALTO』のプレスリリース。(Courtesy of FM COCOLO)



「中島さんの場合、アルバムを制作する時は初めから曲順が決まっている」

田家:「終(おわ)り初物(はつもの)」が1曲目ということも頭にあったのでしょうか?

瀬尾:昔に話したことがあるかもしれないのですが、中島さんの場合、アルバムを制作する時は初めから曲順が決まっているんですよ。曲順を決めてからデモテープを録りますので。

田家:「終り初物」という言葉があると知ったのは、今日の最初の収穫でございます。

瀬尾:それが果たして日常的に使われていらっしゃる方がいるかどうかはわかりませんけれど。いい言葉ですよね。

田家:今回のアルバムの感想がいくつかある中でなんですが、僕らが歳だっていうのもあるんですけれど、年齢を感じさせるアルバムだっていうのがありました。

瀬尾:そうかもしれないですね。僕らもいつまでも20代、30代、40代、50代ではありませんからね。それはアーティストも同じだと思うので、そこの心情を歌うのは自然なことじゃないですか。

田家:そうですね。みゆきさんの最新アルバム『CONTRALTO』から「終(おわ)り初物(はつもの)」をお聴きいただきました。

・「おはよう」
中島みゆきアルバム『CONTRALTO』全曲トレーラー


田家:2曲目です。「おはよう」。この1曲目、2曲目が瀬尾さんだなって(笑)。もちろん瀬尾さんのアレンジなのですが。この始まり方といいますか、イントロといいますか。終わりの次が、「おはよう」ですよ。新しい朝の始まりです。「終り初物」が季節が終わる曲で、その次に新しいことが始まると。

瀬尾:新しいことが始まるんだけど、始まりがどうなるのかという期待と不安もあるという。この感じは中島さんらしいなと思います。

田家:終わりと始まりが常に連鎖してリンクしていると。

瀬尾:彼女は、デモテープをピアノと歌だけで作るんです。スタジオでピアニストと彼女がいて、僕はコントロールルームに居てああだこうだ言うと。

田家:この安定感には、みゆきさんのロックの様式があるように聴こえました。

瀬尾:もしかしたらその様式を僕が作ってきたのかもしれないですが。でも、すごくどういうふうにこちらが持ってきても、みゆきさんは対応していただけるので、僕はいつも楽しめますね。というのも、僕はデモの時こんな風には歌っていないので。彼女は、レコーディングする時に初めてこの形を聞くんですけれど、それを凌駕して歌ってくるので面白いです。

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