米史上最悪のシリアルキラー、殺害の詳細語る映像をFBIが公開

2018年11月26日撮影:米テキサス州オデッサ州での予審を終え、エクター郡裁判所を後にするサミュエル・リトル(Photo by Mark Rogers/Odessa American/AP)

先週、サミュエル・リトル(79歳)はアメリカ史上もっとも多くの犠牲者を出したシリアルキラーであることがFBIより確認された。

リトルはすでに93件の殺人を自供しているが、このうち50件はFBIの暴力犯罪逮捕プログラム(ViCAP)で確認されている。FBIは、リトルの自供のうち5件の事実確認に乗り出し、犯人が被害者について詳しく語る映像を一般公開した。

「何年もの間、サミュエル・リトル受刑囚は自分が絶対に捕まらない自信がありました。誰も被害者の行方を探していないと分かっていたからです」と、ViCAPの犯罪分析官クリスティ・パラッツォロ氏は声明の中で述べた。「彼はすでに刑務所で服役中ですが、FBIは被害者1人1人に正義を果たし――可能な限りすべての事件を解決することが重要だと考えています」

リトル受刑囚は2014年、1986年から1989年にかけて南カリフォルニアで起きた3件の殺人で終身刑を言い渡された。その数年後、彼はさらに数十件の殺人――1970年から2005年にかけて、12州で行われた100件近い殺人を自供し始めた。FBIいわく、これまで彼が捜査上に挙がらなかったのは、彼の被害者の大半が薬物の過剰摂取死や事故死で片付けられていたからだ――もう二度と発見されることがないであろう遺体もある。リトル受刑囚はホームレスや麻薬常習者、セックスワーカーらも手にかけていた。

今年初め、FBIは16件の生々しい似顔絵を一般公開した。まだ発見されていない被害者と思われる人々の似顔絵で、受刑囚自らテキサスの刑務所の独房で、記憶を頼りに描いたものだ。

「我々は、被害者の知人――家族やかつての隣人、友人など――が被害者だと気が付いて、当局の身元特定に重要な手掛かりを提供してくれればと期待しています」と、FBIの広報担当者シェイン・ブッチワルド氏は声明の中で述べた。「我々は、この女性たちに名前を取り戻し、遅まきながらも遺族の皆様に答えを提供したいのです。それが我々にできるせめてものことですから」

今現在FBIは犯人の自供に望みをかけている。声明によれば、リトル受刑囚語る時系列は100%正確ではないという。

Translated by Akiko Kato

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