ビリー・アイリッシュについて、知っておいて絶対に損はしない20の事柄

ビリー・アイリッシュ( Photo by Scott Dudelson/Getty Images)

今、ビリー・アイリッシュという名前で呼ばれているものは何か。彼女自身のことだろうか。何百万人というファンの期待やイメージを投影させたアイコンを指すのか。それとも作品のことか。それとも現象のことを指すのだろうか。

いや、作家にまつわるすべてをファン・カルチャーが支える2019年においては、そのどれもが不可分だと言うほかにないだろう。彼女はそんな時代の申し子なのだから。つまり、ビリー・アイリッシュについて知ることは、この奇妙な今という時代を知ることと同義なのかもしれない。

1:
時代の声になったアリアナ・グランデ
時代そのものになったビリー・アイリッシュ

2010年代のグローバル・ポップカルチャーから乖離した日本では実感が希薄なのは仕方ないが、ビリーは単なる「今年ブレイクした新人の一人」ではない。昨年からのEPとアルバムで、「時代の声」となったアリアナの王座に早くも手をかけようとしている。ストリーミングサービスでの楽曲の再生回数は、1stアルバム『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』のリリース前に早くも10億回を突破。そして今年3月に『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ~』が送り出されると、Apple Musicでは本国アメリカを含む80の国と地域で1位、iTunesでは60の国と地域で1位を獲得している。なお、アメリカでの初週売上枚数31万3000枚というのは、アリアナ・グランデ『サンキュー・ネクスト』に次ぐ、2019年で2番目の記録だ。


2:
ジェネレーションZが最初に生み落とした
ティーンエイジャーの今を代表するアイコン

ジェネレーションXのアイコンと言えばニルヴァーナだったが、1stアルバムで「21世紀生まれで初めて全米1位を獲得したアーティスト」となったビリーは、90年代半ば~ゼロ年代半ばに生まれたジェネレーションZ最初のアイコンだ。2019年6月現在、インスタグラムのフォロワーは2590万を誇り、ファンの多くは同世代の女性。実際、娘がビリーの大ファンだというデイヴ・グロールは、彼女のライヴで感じたファンとの強い結びつきが、大ブレイク中だった1991年のニルヴァーナを思い出すと絶賛。曰く「ロックンロールは死にかけてなんかない」


3:
14歳からの盟友カリードに続く
ティーンエイジ・センセーション

2010年代を代表するティーンエイジ・センセーションと言えば、『アメリカン・ティーン』で全米を席巻したカリードだった。彼とは14歳の時からの盟友でもあるビリーは、それに続く、21世紀最大のティーンエイジ・センセーションを巻き起こしている。この状況を察知して、すでに多くの著名人が彼女の虜になっているのは何の不思議でもない。カリードが彼女のブレイクを喜んでいるのはもちろん、ミレニアル世代の歌姫ホールジー、レディオヘッドのトム・ヨーク、俳優のデミ・ロバートやジュリア・ロバーツもビリーのファンであることを公言。また、来日時に意気投合した村上隆は「ユー・シュッド・シー・ミー・イン・ア・クラウン」のMVを制作している。

Billie Eilish - you should see me in a crown (Official Video By Takashi Murakami)



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