ビリー・アイリッシュについて、知っておいて絶対に損はしない20の事柄

ビリー・アイリッシュ( Photo by Scott Dudelson/Getty Images)



1stアルバムのリリックに隠されたメッセージと仕掛け

19:
1stアルバム『WWAFAWDWG?』の
リリックに隠されたメッセージと仕掛け

彼女の1stアルバムがどの楽曲も異なるリズム、異なるサウンドを持ったバラエティ豊かな作品でありながら、音色の統一性も含め、トータルなコンセプト・アルバムめいたものであるのは既に述べた通りだが、そうした統一性は特にリリックにおいて顕著だ。アルバム最終曲「グッドバイ」のリリックはそれ以前のアルバム収録曲のリリックからの抜粋を繋げたものだし、アルバムの最後の3曲は、曲名をつなげてひとつのセンテンスとして読むことが出来る。「リッスン・ビフォア・アイ・ゴー」「アイ・ラヴ・ユー」「グッドバイ」だ。つまり、「私がどこかにいなくなってしまう前に言わせて欲しい、あなたのことを愛してる、さよなら」。消え入りそうな儚さを讚えた、瞬間の美しさ。処女作にはすべてをつぎ込まねばならない、と言ったのは小説家の保坂和志だが、彼女は次のアルバムを作る頃には、もう今の自分ではいられなくなってしまうことを噛みしめていたのかもしれない。

20:
音楽、ビデオ、ステージ、ソーシャルでの
発信ーーすべてが作品、すべてが彼女自身

ビリー・アイリッシュという「作品」は、録音された音楽だけで完結するものではない。アルバムを聴いただけでは彼女のすべてはわからない。なぜなら、現代ホラー的な映像表現、過度な演出を排したステージ、自分を等身大以上に見せる加工を一切しないリアルなインスタグラムの投稿など、あらゆるアウトプットがすべて彼女自身のヴィジョンを具現化したものだからだ。「彼女は音楽、ビデオ、ソーシャルメディア、ステージを統合させた自分なりのレイヤーの宇宙を創出してファンを夢中にさせる、クリエイティブディレクターのようなアーティスト」とニューヨーク・タイムズも論評。ビリー自身も「すべてを人に任せた方が簡単だとは思う。でも自分はそういう人間でもアーティストでもない。そんなアーティストになるなら死んだ方がマシ」と語っている。

Edited by The Sign Magazine

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