エミネム、楽曲が無許可で大量配信されSpotifyを提訴

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エミネムの音楽出版社であるエイト・マイル・スタイルが著作権侵害でSpotifyを提訴。「適正手続の違憲的否定」であるとして、音楽近代化法(MMA)を非難したことによる。

エミネムの音楽出版社であるエイト・マイル・スタイルが著作権侵害でSpotifyを提訴した、と米ハリウッド・レポーター誌が報じた。米現地時間8月21日に提出された訴状によると、Spotifyは無許可でラッパーの楽曲を何百曲もストリーミング配信していたのだ。

およそ250曲とみられる問題の楽曲のなかには、エミネムの大ヒット曲も含まれている。訴状によると、エミネムの楽曲はSpotifyで数十億回も再生されたにもかかわらず、「Spotifyはこれらの再生についてエイト・マイル・スタイルへの報告はおろか、支払いも行なっておらず、代わりとしてストリーミング配信の一部に過ぎない、なでたらめの報酬しか支払っていない」というのだ。

原告側の主張によれば、エミネムの「Loose Yourself」は“コピーライト・コントロール”というカテゴリーに入れられていた。「コピーライト・コントロール」とは、著作権の保有者が不明な楽曲をまとめたカテゴリーだ。「音楽史上もっとも有名な楽曲の著作権の保有者をSpotifyが特定できないのは、バカバカしいにも程がある」と原告側は述べた。2002年に公開された映画『8 Mile』の主題歌でもある同楽曲は、ビルボード・ホット100チャートで1位を獲得しただけでなく、アカデミー賞オリジナル楽曲賞も受賞している。

さらに、今回の訴状は音楽近代化法(MMA)を取り上げ、デジタル・ストリーミング時代における音楽著作権法を時代に合ったものにアップデートし、ロイヤルティの支払いを通じてクリエイターを支援するために制定された新法律をSpotifyが順守していない、と主張した。原告側は、Spotifyは「MMAが定める、エイト・マイル・スタイルの楽曲のサウンドレコーディングに見合った適切な商業努力を怠った」と主張した。

ローリングストーン誌の取材に対し、Spotifyの代表者はすぐにコメントすることを控えた。

今回の訴状は、MMAの合憲性に改めて疑問を投げかける結果となった。「著作権侵害、法定損害賠償、弁護士費用などに起因する利益を原告側が受け取る権利をMMAが遡及的に排除したことは、(手順ならびに実体的な)適正手続の違憲的否定であり、財産権を保有者から奪う違憲的取得である」と原告側は述べた。


Translated by Shoko Natori

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