次のSpotifyを探せ、音楽業界を変えるスタートアップ

Techstars Musicが、音楽系テック・スタートアップ向け第3回プログラムを発表。マーチャンダイズ向け高速プリンターからインタラクティヴ・ビデオプレイヤーまで、さまざまなスタートアップが参加する。写真はマネージング・ディレクターを務めるボブ・モクジドロウスキー。 Kiana Nicio

Techstars Musicが音楽系テック・スタートアップ向けの第3回プログラムを発表した。マーチャンダイズ向け高速プリンターからインタラクティヴ・ビデオプレイヤーまで、かつてないほどの参加者だという。今後の音楽界の発展に貢献しそうな有能なスタートアップをTwitterの音楽部門のトップも務めたボブ・モクジドロウスキーに聞いた。

世界中のあらゆる人々の顔からビデオを作成するアプリ。実際に目にしているものとのインタラクティヴな世界を楽しめるイマーシヴ・エンターテインメント・プラットフォーム。さらにARを使ったライヴ音楽を提供する企業など9社を、音楽界の発展に貢献する可能性を持つスタートアップとしてTechstars Musicがピックアップした。

テクノロジー系スタートアップ・アクセラレータであるTechstarsの関連企業として2016年に誕生したTechstars Music。過去に同様のスタートアップ向けプログラムを2度実施した同社の総評価額は、既に3億ドル(約331億5000万円)を超える。同社は2019年2月、音楽系テック・スタートアップ向けの第3回プログラムに参加する9社のスタートアップを発表した。選ばれたスタートアップは、参加を希望した企業全体の1%未満という高い競争率だった。9社はロサンゼルスでアクセラレータ・ピリオドに入り、2019年5月のデモ・デーで終了する。デモ・デーでは、参加したスタートアップが300組以上の音楽エグゼクティヴ、ベンチャー投資家、エンターテインメント・テクノロジー・エグゼクティヴらの前で自社プロダクトのプレゼンを実施する。

Techstars Musicのファンド&メンターシップには、ソニー・ジャパンやソニーUSAのほか、第3回からはフィットネス業界の巨人Pelotonも名を連ねる。プログラムの卒業生には、世界初のイーサリアム・ブロックチェーン・ベースのチケットセラーや、Live NationやTicketmasterと連携しコンサート会場の入口で来場者の顔認証を行うスタートアップがいる。

Twitterの音楽部門のトップも務めたTechstars Musicのマネージング・ディレクターであるボブ・モクジドロウスキーがローリングストーン誌のインタビューで、第3回プログラムに参加するスタートアップがかつてないほど将来有望な理由などを語ってくれた。

ーどのようなスタートアップが参加し、何が期待できるでしょうか?

今回のプログラムには、開発に数年かかりそうなものもあるが、エンターテインメントとメディアの世界にものすごいインパクトを与えると思う。日本からの参加企業もいる。撮影した人の顔をリミックスしたり表情をコントロールし、撮影したビデオはインターネット上で共有できる。自分の声と顔をドナルド・トランプにかぶせたり、21 Savageのラップにしたりできるんだ。インタラクティヴなコンテンツがより楽しくなるだろう。またオーストラリアからの参加者は、音声の合成技術を使っている。子どもが有名俳優の声でアニメを作成したり、ビデオゲーム上で自分がキャラクターのひとつになって友だちとチャットしたりできる。例えば、トラヴィス・スコットになりきってゲーム『フォートナイト』を楽しむことができるんだ。さらに、ローカライズしたオンデマンド・マーチャンダイズ向けプリンティングを提供する企業もいる。大きなオンデマンド・プリントショップへ出向かずとも、オーダーや受け取りが地元で完結する。お気に入りアーティストの作品を格好良くカスタマイズして商品にプリントし、翌日には完成品が手元に届くんだ。

Translated by Smokva Tokyo

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