ウッドストック50周年、全日程フルラインアップを発表

ウッドストック50の公式ラインナップの発表は、ワトキンズ・グレンで同フェスティバルが開催されるちょうど5ヶ月前の発表となった。ちなみにワトキンズ・グレンは最初のフェスティバルが行われた会場から150マイル(約240キロメートル)西にある。最初のウッドストックが行われた会場では1969年のウッドストックと同じ日程で、ウッドストック50周年を祝うベセル・ウッズ・ミュージック・アンド・カルチャー・フェスティバルが開催される予定だ。これはウッドストック50とは無関係の独立したフェスティバルで、リンゴ・スターとサンタナが出演することになっている。

以前のウッドストック50には、主催者が金銭面・製作面両方の困難に直面しているという噂があったが、主催者はそれを蹴散らしてきた。「ウッドストック50があらゆる感動を提供するであろう事実に興奮している。しかし、我々にはファン、参加アーティスト、パートナーに対して果たすべき義務があり、すべての進行を滞りなく行う必要がある」と、ラングから送られてきたEメールのコメントに記されていた。そして「我々は現在、フェスティバルの基礎部分が完成したという段階にいて、この一生に一度のイベントを開催するのが待ち遠しい。もうすぐ公式ラインナップとチケット発売の詳細を発表する。待っていてくれ!」と述べていた。

同フェスティバルの開催が公式に発表されたのは現地時間3月19日の夕方。ニューヨークにあるエレクトリック・レディ・スタジオで、ウッドストックの共同創始者ラングの他にフォガティとコモンも出席して行われた。驚いたことに、ラングがエレクトリック・レディに足を踏み入れたのは、50年ほど前にジミ・ヘンドリクスと一緒に来て以来のことだった。喜劇作家アラン・ズウェイベルとともに最初のフェスティバルの思い出を語ったあと、ラングはこのフェスティバルを復活させようと思った理由を「ここで我々が目指したのは、我々の世代の偉大なアーティストたち、現在の偉大なアーティストたち、そしてこれから偉大になるであろうアーティストたちを融合することだ。出演するアーティストの多くが社会変化に貢献しており、アーティストによっては特定の問題に取り組みサポートする一方で、気候変動やブラック・ライヴズ・マターといった国際的な社会活動にも参加している」と説明した。

ラングのあとに続いてフォガティが登場し、ザ・フーのロジャー・ダルトリーがウッドストックへの参加を拒んだにもかかわらず、自分は参加しようと思った理由を説明した。「前と同じフェスティバルになるとは思わない。当時と今では国を覆うムードが異なる。同じような問題を今でも抱えているが、空気は違う。あれから50年後の今、ここで祝えることを嬉しく思うし、素晴らしい時間を期待している。今回は最初のウッドストックで演奏した楽曲が中心のセットを行う予定だ。あれから数曲ほど新曲を出したけどね。とにかく、文化的な面であのフェスティバルは今でも自分に影響を与え続けていると思う。あのフェスティバルは我々の世代にとっては重要な転換点だったから」と。

Translated by Miki Nakayama

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