アメリカの名門大学で発覚した教授の性的暴行、元生徒らが提訴へ

米国現地時間16日、アイビーリーグの一つ、ダートマス大学の教授から性的暴行を受けたとして、同校の卒業生・在学生7名が大学側を相手に訴訟を起こした。(Photo by VanHart / Shutterstock)

米国現地時間16日、アイビーリーグの一つ、ダートマス大学の教授から性的暴行を受けたとして、同校の卒業生・在学生7名が大学側を相手に訴訟を起こした。

米ニューハンプシャー州の連邦裁判所に提訴された訴状で原告側の学生たちは、トッド・ヘザートン、ウィリアム・ケリー、ポール・ウェイレンら心理学および脳科学部の3人の教授は、10年以上もの間、「女子学生を誘惑し、身体を触った上、卑猥な行為に及び、かつ薬物を服用させ、レイプした」と主張。「その他にも、教授らは会議をバーで行ったり、自宅に学生を招いて深夜遅くまで混浴パーティを開いたり、薬物中毒についての授業で“実技”の一環として、学生に本物のコカインを服用させた」と主張している。

さらに訴状は、教授らの学術的なサポートや指導を受けるには、女子学生はこうしたパーティへ参加しなければならず、研究分野で成果を上げるためには他に選択肢がなかったとも主張している。

2017年、複数の女子大学院生が教授らの行動について大学側に正式な抗議申し立てを行ったが、「ダートマス大学は何もしなかった」ばかりか、このまま教授のもとで研究を続けるよう学生たちを説得したという。その後数カ月にわたって大学側は内部調査を行い、27人の学生が協力を申し出た。調査結果は後日公表され、3人の教授は最終的に退任に追い込まれたが、最初の抗議から15カ月も経った後だった。教授の処分は解雇ではなく、自主退職という形での退任だった。

訴えを起こした原告側は、問題の元凶そのものが排除されていないことを不服とし、二度とこのようなことが起きないよう、ダートマス大学および学術研究機関に制度の改革を求めている。

「我々全員が一番に求めているのは、大学の方針を変えることです。被害者のためにすみやかな措置を取り、被害がもれなく報告されることです」と語るのは、原告の1人で現在もダートマス大学の大学院に通うサーシャ・ブリエッキ氏。「今回の訴訟は、学術研究機関のあり方を問うものです。研究機関は昔ながらのやり方で成り立っています。大学院生にとって、指導教官は自分たちの全てを握っている。完全に頼らざるを得ない。それが搾取につながっているのです。学会全体が、これまでの権力構造を見直すべきだと思います」

「我々が求めるのは、研究を続ける女性研究者の環境改善です」と、別の原告アンドレア・コートニー氏も語った。「こうしたことは、本来あってはなりません」

ダートマス大学の代理人は声明を発表し、大学側は学生からの抗議に法的措置以外の方法で取り組むと述べ、問題の教授らは既に退任し、今後も大学行事への参加は禁じられる点を強調した。訴状で実名が挙げられた3人の教授からは、コメントは得られなかった。

Translated by Akiko Kato

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