米リアリティ番組で大ブレイクした歌姫 Amara La Negraの素顔

米リアリティ番組『Love & Hip Hop: Miami』で大ブレイクしたAmara La Negra(Erik Tanner for Rolling Stone)

スターになるべくして生まれたと言わしめるAmara La Negra。米リアリティ番組『Love & Hip Hop: Miami』で大ブレイクしたラテンポップ・シンガーが、人々を解放する。

今年VH1の『Love & Hit Hop: Miami』ファーストシーズンを見た人にとっては、大胆でマホガニーのような肌をしたアフロヘアの女性Amara La Negraは新星かもしれないが、スペイン語圏の視聴者にとって、彼女はずいぶん前からお茶の間のスターだった。ヒスパニック系TVネットワークUnivisionの番組『Sabado Gigante』の子役としてレギュラー出演していた彼女は、レゲエ調の「What a Bam Bam」がYouTubeでいきなり何百万もの閲覧数を飛ばすと、人生最大の舞台を上り始めた。「人生の目標はずっと前からはっきりしていた」ドミニカ出身の両親の間に生まれ、マイアミで育った27歳のシンガーは、劇的効果を上げる術を心得ている。「幼いころから観客を怖いと思ったことはなかったわ」と彼女は続けた。「生まれながらにしてエンターテイナーだったのよ」

彼女がいるのはパーク・アヴェニュー。小洒落たモンドリアン・ホテルの中でコニャックを嗜んでいる。21世紀、栄誉の恩恵と呪いを熟視した人間にとっての、つかの間の休息。ウェイターにお会計をお願いしたら、食費がお店もちになっていることがたまにある一方で、彼女のSNSのタイムラインには毎日のように、反黒人的な言葉が雨あられと降り注いでいる。「このAmara La Negraってアマは、まるで白人が黒塗りしすぎたみたいなザマだな、オエッ」というのは、1月のとあるツイート。「Amara La Negraが何者かは知らないけど、どう見ても黒塗りした白人だね」とは、これまた別のツイート。

この1年英語圏でブレイクしてからというもの、La Negraは似たようなコメントの嵐に見舞われているという。これらのコメントは、北米以外で生まれたアフリカ系2世の外見に対する間違った認識と、長年いっしょくたにされてきたラテンアメリカに対する誤解に端を欲している。こうした批判の大半は匿名で、中には彼女がメラニン注射や日焼け施術を受けて、いまの肌の色にしたのだと仄めかすものもある。あるいは、彼女が本当にラティーナなのか訝しむ声もある。「ラテン系にしては肌の色が濃すぎるし、黒人にしてはラテンっぽすぎるのよ」と、彼女自身も認めた。

アフリカ系の特徴をハッキリと備えた数少ないラテン系セレブの1人として、La Negraは、今は亡きサルサの女王セリア・クルスのように、自分のような人間を長いこと疎外してきたメインストリームに戦いを挑む。「アフロ・ラティーノのコミュニティには、いまだに無知がはびこっている。私が戦い続ける理由はそのためよ」と言うLa Negraの本名は、Diana de los Santos。「人生のある時点で、体の中にエネルギーが沸き上がるのを感じたわ。他の女性たちの為に立ち上がらなくては、という気持ち、人々を解放しなくては、声をあげなくては、という思い。どうしてみんな、何も言わないのかしら?」

Translated by Akiko Kato

タグ:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE