30位 シェール「ターン・バック・タイム(原題: If I Could Turn Back Time)」
シェールが1989年のMV「ターン・バック・タイム」で着用した、想像する余地など与えない網のボディスーツは明らかにアメリカ軍の規則違反だが、常に変化するポップ・アイコンと監督マーティー・コールナーは戦艦ミズーリでのビデオ撮影を敢行。シェールの周りには興奮した本物の兵士たちがいた。しかし、完成版に対して海軍は難色を示し、このMVが放送されるやいなや巷では「道徳的な怒り」が生まれた。海軍少佐A. J. ドゥーリーはビデオが公開されたあとの声明で「良質のビデオを作るために海軍はプロデューサーと綿密に話し合いを行った。しかし、シェールの露出度の高い衣装を含め、制作の最終段階で加えられた変更は我々が想定していなかったものであり、制作会議では避けようと決めていたことである」と述べた。
29位 TLC「レッド・ライト・スペシャル」
「クリープ」のセクシーなMVを監督したマシュー・ロルストンが1984年のこのMVのカメラの裏に座っていた。このビデオでは、ボリス・コジョー(映画『ブラウン・シュガー』、テレビシリース『Real Husbands of Hollywood』 など)が勤める売春婦の女主人をレフト・アイが演じている。「最初に思い浮かんだ光景が、赤いストロボライトとストリップをしている人だった」と、ビデオでメンバーのチリとストリップ・ポーカーをやっているT-ボスが、2013年にVibe誌に語っている。そして「なんと言われようと、あれが私のレッド・ライト・スペシャルよ」と。
アッシャーは2004年のこのMVで過去の恋愛関係の嘆きを告白している。監督はクリス・ロビンソン。アッシャーは二人の女性との情事を恋人に見つかり、彼女から出て行けと言われる。途方に暮れた彼はシャツを脱ぎ捨てて割れた腹筋を見せるのだが、この場面はディアンジェロの「Untitled (How Does It Feel)」を思い出す。こっちの方が後悔の度合いは高いように見えなくもないが。