高校3年生SSW・wataが語る上京前の決意、ロックとヒップホップ、格闘技からの影響

wata

現在高校3年生のシンガーソングライター、wata。中学3年生の秋、見よう見まねでスマホで作った曲「Sweet」をSoundCloudにアップしたところ、たちまち7000回再生を突破し、アーティストとしての道を歩み始めた。最新曲「After 17」はこれまでリリースしてきたメロウでチルなヒップホップとは違い、歪んだギターが鳴り響くオルタナロック色の強い楽曲だ。歌詞の内容もこれまでの等身大の恋愛ソングではなく、地元である山梨県富士吉田市からの上京を前にした自らの孤独と強い決意を歌っている。SATOH、SHO-SENSEI!!、Age Factoryをフェイバリットに挙げ、数々の国際ジュニアキックボクシングの試合やWBCムエタイジュニアリーグU15でタイトルを取る等、格闘家として輝かしい経歴を持つ新星に迫った。

─曲を作り始めたきっかけはコロナ禍でTikTokを見たことだったそうですね。

wata:そうですね。コロナ禍で外出禁止令が出ていた中3の頃、何気なくTikTokを見たら、「音楽経験なし」っていうハッシュタグが目に入って、楽器が弾けなくても簡単に曲が作れるように思えて軽い気持ちで「やってみよう」と思ったんです。ヒップホップが好きでラップバトルを見たり、ラップのイベントに行ったりしている中でタイプビートを知って、そこにあったビートを使ってスマホで曲作り始めました。

―憧れのアーティストはいたんですか?

wata:初めて行ったラップイベントに出ていたのがNovel Coreでヒップホップとポップスを混ぜたようなスタイルがすごくかっこよくて、「ああいう曲を作りたいな」って思いました。あと、幼い頃から格闘技をやっていて、家から少し離れたところにある格闘技教室に通っていたんですが、親に車で送ってもらう時に車中でよくTHE BLUE HEARTSが流れてて、今でも聞きますね。まっすぐだけど人によっていろいろな解釈ができる深い歌詞っていうことは自分が作詞する時に意識してます。

―初めて作った曲「Sweet」をSoundCloudにアップしたらいきなり7000回以上再生されたんですよね。


wata:はい。誰にも何も言わずにアップしたんですが、たくさん聞いてもらえてびっくりしました。そこでちょっと手ごたえを感じて。2曲目に作ったのがファーストシングルの「Flash Night」です。

―「Sweet」がたくさん聞かれた理由をどう分析していますか?

wata:「Sweet」みたいなエモさのあるオートチューンの曲が流行り始めていた頃だったっていうこととプロフィールに中3って書いたのも引きになったと思います。コメントの書き込みが多かったり、プロフィールからインスタグラムに飛んでフォローしてくれる人もいました。それもあって「曲作って発表するのってめちゃくちゃ楽しいな」って思いました。

―「Sweet」は恋愛の曲ですが、歌詞はどんな風に膨らましていったんでしょう?

wata:友達から聞いた恋愛の話や実体験を混ぜて書いていきました。歌詞にした時に自分の中で何か答えが出るような新しい感覚になったのがすごく楽しかったんです。未だに恋愛はめちゃくちゃ下手なんですが(笑)、今の自分の状態がわかってそれがひとつの形に残るのがおもしろかったです。

Rolling Stone Japan 編集部

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