「朝霧JAM」体験記 新人ライターが人気キャンプフェス初参加、リアルな感想をレポート

Photo by 宇宙大使☆スター

 
「朝霧JAM」が10月21日(土)、22(日)に朝霧アリーナ・ふもとっぱらにて開催された。20回目の開催を祝福するように好天に恵まれ、大人から子どもまで約1万人のオーディエンスが来場。絶景のなかで最高のライブがいくつも繰り広げられた。フェスの歴史を次世代へと継承するべく、今回が初参加となる1999年生まれの新人ライター・もこみの体験レポートをお届けする。来年以降の参加を検討している方は、ぜひとも参考にしてほしい。

数ある野外音楽フェスの中でも屈指のロケーションを誇る「朝霧JAM」。昼は富士山を間近に一望しながら様々な音楽を楽しみつつ、夜は満点の星空の下でキャンプを楽しむことができる人気イベントだ。フジロックと同じくスマッシュが主催しており、会場の雰囲気もどこか似ている(もともと朝霧高原はフジロックの開催候補地だったという)。「キャンプをしながら音楽を楽しむ」ことに重きを置いた兄弟フェスとも位置付けられるだろう。



筆者は現在大学院生で、この夏にボランティアスタッフとして初めてフジロックに参加したが、音楽フェスもキャンプ経験もほとんどない初心者だ。そのためキャンプが前提となっている朝霧JAMはハードルが高いように感じていた。

結論から言えば、そんな人でも快適に楽しめるのが朝霧JAMだと断言できる。自分のようなビギナーでも気軽に楽しめるように、至れり尽くせりのプランが用意されているからだ。

今回は「都市発着バスプラン」というオフィシャルツアーに参加させてもらった。これは全国7都市からツアーバスで会場に直行するプランである。神奈川県在住の筆者は新宿・都庁前から出発するバスを選択した。バスは予定通り土曜の朝7時に出発したので、寝坊には気をつけたい。

車内では寝不足を補うように昏々と眠り続けたこともあり、あっという間に会場に到着。11時30分着の予定だったが、渋滞に巻き込まれながらも11時前には朝霧入りすることができた。燦々と輝く太陽とどこまでも続くかのような山脈と大草原に、無数に連なる錐状のテント。その景色が窓越しに見えた時点で思わずガッツポーズしそうになる。


ツアーバスで会場に。7時ちょうどに都心前を出発、サービスエリア休憩を一度挟んで10時50分頃に到着(Photo by Toshiya Oguma)


会場の様子。RAINBOW STAGE(写真・中央右)の向かい、CAMP SITE Aには色とりどりのテントが並ぶ。富士山と自然の美しさに観客も出演者も見入っていた(Photo by 宇宙大使☆スター)

ツアーバス利用者には、便利なレンタルテントプランも用意されている。設営済みのLOGOS製テントを借りることができるうえに、返却や撤収もなしでそのまま帰ることの出来る嬉しいプランだ。さらに今回は、キャンプ用品セットを現地に手配してくれる「hinataレンタル」のサービスも活用させてもらった。バスツアー参加者なら、シャトルバス乗降場すぐそばの宅急便受付所で受け取り/返却できるので非常にスムーズだ。キャンプ用品を持ってない筆者のような人はもちろん、荷物を極力減らしたい人にとっても便利だろう。今回はマット・寝袋・コットの3点をレンタルさせてもらった。

これらの諸々の手続きを終え、メインステージであるRAINBOW STAGE前に位置するCAMP SITE Aのテントヘ移動。同行したRolling Stone Japanの編集者(37歳・初参加)と筆者の大人2人でも十分にのびのびと過ごせる広さだ。 会場への移動と寝床の確保をストレスなく行えたおかげで、そのあともフレッシュな状態で最高の音楽とロケーションを満喫することができた。バスプランが提供しているのは、この心地よい体験そのものなのだ。


ツアーバスを降りてすぐ、宅急便受付所でマット・寝袋・コットを受け取る(返却もこちらで)。「hinataレンタル」はソロ参加用のセットから焚き火/料理ツール、便利なアイテムまで幅広い品揃え(Photo by Toshiya Oguma)


ライター・もこみと編集・小熊も泊まったLOGOS製テント(防水マット、ランタン付き)。レンタル料金は1名~2名用テントが10,000円、3~4名用が15,000円(いずれも税込)。便利さを考えたらリーズナブルな印象(Photo by 宇宙大使☆スター)

テントでひとしきり荷物の確認を済ませたあと、リハーサル中のRAINBOW STAGEへ歩いてみる。ざっと見渡した限り、観客の年齢層は30代〜40代前後が中心といったところか。午前中からビールを飲む人や、犬を連れた人々、小さな子どもの姿なども見られた。家族連れの多さが特に印象的で、親子で遊べるKIDS LAND、聴覚保護用イヤーマフの無料貸出/会場販売など、子ども向けのアクティビティやサービスも充実していた。


キャンプエリアからライブを楽しむのも至福のひととき。RAINBOW STAGE(写真・中央)〜MOONSHINE STAGEという2つのステージ間の移動距離は10分程度(Photo by 宇宙大使☆スター)


KIDS LANDの様子。お子様連れのファミリーでも参加しやすい、ピースフルで緩やかな雰囲気が魅力的(Photo by Daiki Miura)

さて、いよいよ音楽が始まる。トップバッターを務めたのは大注目の新人バンドCHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN。1stアルバム『tradition』が大きな話題となった東京発の3人組だが、この日は7人編成の大所帯バンドとしてステージに現れた。電子音と生演奏を組み合わせた独特のムードとグルーヴィな楽曲は個性抜群だ。美空ひばり「リンゴ追分」のエキゾチックなカバーも面白い。


CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、大きなタコが目印のMOONSHINE STAGEに登場(Photo by Daiki Miura)


CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINのベーシスト、Yuta(Photo by Daiki Miura)

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