LEXが語る、新曲「Rico」に込めた意識の変化、ヒップホップ枠の中で体現するロックスター像

功績にぶら下がって自慢話をするより、ずっと前に向かっている自分が好き

ーあとは、2023年は全国を回る『This is me Tour』もされていたと思います。

LEX:今までのツアーの中で一番責任感を持って、安定した状態で挑めたツアーでした。今までのツアーは期待に応えようと自分も無理をしたりとか、それを周りに隠しちゃったりとか、それで余計に心配かけてしまったりしていて。そういう面では、今回は落ち着いてツアーできたと感じてますね。

ーどこを回ったんでしたっけ?

マネージャー:今まで5大都市ばかり回ってたんで、今回はあえて5大都市を外してて。北海道も札幌じゃなくて旭川と函館とか。

LEX:そうだ! なんか思い出がすごい蘇ってきた。

マネージャー:岐阜も行ったり、京都はCLUB METROでライブしたり。

ーLEXさんがMETROでライブしたら結構大変なことになっちゃうんじゃないですか?(笑)

マネージャー:壊れるかと思いました(笑)。スタッフの方たちもスピーカーとかを抑えて、倒れないようにしてましたね。

LEX:函館のときも、12時ぐらいの明るい時間にリハーサルに行ったら、ちっちゃい子どもがいて。「もしかしたらリハーサルから行ったら会えるかと思って。サインください」みたいな。すごい愛を感じましたよ。最高だったっす。

マネージャー:初日の岐阜のときも、リハの前に中学生の男の子が待ってて、菓子パンと野菜ジュースをLEXくんにくれたんです。10 Essentialsで言ってた野菜ジュースを差し入れしてくれて、それをストーリーズに上げたら、その次の日からファンの人たちがみんな野菜ジュースを渡してくれるようになって。

LEX:次のときからみんな野菜ジュースをライブ会場に持ってきて。みんなキャッチしてほしいみたいな、謎のムーブメントが始まってて。だから逆に飲みすぎて、野菜ジュース嫌いになったっす(笑)。

ー毎日飲んでるって言ってたのに(笑)。

LEX:言ってたけど一日3本も飲まないし(笑)。3日分になっちゃう。体に良くない。

ーじゃあ今回はそんなふうに、ファンとのコミュニケーションも取れたツアーだったんですね。

LEX:そうっすね。規模感もそうですけど、触れ合いやすい規模感でやらせてもらったんで、ファンの熱気を感じました。不思議なのがやっぱり言ってもらわないと自分では思い出せないんですよね。自分がやってきたこととか、功績とか、そういうのも言っちゃ悪いですけど全然覚えてなくて。いつも前を向いて新しいことをやってるんで、後ろを見ることがないというか。でもそれも自分ではいいと思っているんです。功績にぶら下がって自慢話をするより、ずっと前に向かっている自分が好きですね。

ー今年はアルバム『King Of Everything』を1月にリリースしていますが、どんな想いやテーマを込めましたか?

LEX:その頃、いろんな問題が本当にあって。その中でリリースするのかしないのかっていう話までいってしまったんで、かなりダークな内容になってると思います。でも自分的に、音楽って自分のものだけじゃなくて、みんな自分に置き換えて聴くんで、ダークな内容も響いたんじゃないかなと思います。自分的にはベストアルバムだと思ってます。



ーLEXさんの曲にはよくKingやQueenという言葉が出てきますね。なにか特別な思いがありますか?

LEX:僕はすごい一番にこだわる人なんすよ。ずっと負けず嫌い。バスケをやってたんですけど、バスケの試合で負けたら泣きますし、その分練習もしました。だからそういうワードが好きなんです。一番にこだわってます。

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE