ブレインフィーダーに抱く想い−長谷川さんがブレインフィーダーと契約することになった経緯について、改めて伺えますか。長谷川:フライング・ロータスが2021年に「THE HIT」っていうオンラインのライブ番組に呼んでくださって。その時に「もしよかったら」といった話を受けまして、その流れでブレインフィーダーに加入させていただけることになりました。
長谷川白紙、「FLYING LOTUS presents THE HIT」出演時のライブ映像Photo by Kazma Kobayashi−ルイスさんが契約したのはどのような経緯だったのでしょうか。ルイス:デニス・ハム(サンダーキャット等との共演で知られる鍵盤奏者)が僕の音楽を聴いていて、その流れでフライング・ロータスがたまたま聴いたみたい。それでデニスから契約の話をもらったんだ。
長谷川:そうだったんですね!
Photo by Kazma Kobayashi−ルイスさんはブレインフィーダーと契約したことで、その後のアーティスト活動に何か変化はありましたか。ルイス:キャリアは2018年から確実に変化したけど、音楽性やクリエイティブに関して何か言われたことはない。制作のプロセスは何も変わっていないし、今でもベッドルームとガレージで、全部自分で作ってる。きっと、今後も彼らが何か指示することはないだろうね。その点については、サインする時にきっちり話したんだ。
−長谷川さんはブレインフィーダーにどういった印象を持っていますか。長谷川:あらゆるレーベルの中で、最もカオスに近いという印象がずっとありましたね。DJペイパルとジェイムスズーが一緒にいるレーベルですから。わたしが高校生の時はその凄さに全然気づいていなかったんですが。制作については、さっきルイスが言っていたように、確かに何も言われないような気はします。こちらの可能性をすごく信じてくれてるっていうか。ありがたいことですね。
−今、長谷川さんが幾つかアーティスト名を挙げましたが、ルイスさんがブレインフィーダーで好きなアーティスト、特に仲が良い人は誰でしょうか。ルイス:ジェネヴィーヴ・アルターディだね。
−そうですよね、ノウワーでも一緒にずっと活動してますしね。ルイス:最新アルバムは最高だ。絶対にチェックすべきだよ。今までに聴いたことがない音楽を作ってる。とてもユニークなんだ。彼女は何も恐れていないし、その音楽の異質さには真の美しさがある。本物の音楽だ。演奏も良い。僕も参加しているから自分で言うのもなんだけど。本当に良いミュージシャンだよ。
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